@RRof3Rさんの語る「なぜセメントに水銀が混入するのか?」

水銀について@RRof3Rさんの解説をまとめました。以下、twilogより。

きっかけは、私がこんなつぶやきをしていたことから。

水銀大気放出セメント
※ 以下は@RRof3RさんのTwilogより。

セメント会社では、土壌、主灰、飛灰の3種類をリサイクルしています。単純にそれだけw 混乱させてごめんなさい。一般廃では、体温計や電池のように誤ってそのまま燃やされるケースと、意図的にカレットにされて燃やされるケースの他に処分場延命のために、一度埋め立てたものを掘り起こして再燃焼させるケースがあります。

一般廃でヤバイのが実はこっちです。産廃の場合、例えば家屋解体なんかで出てくる蛍光灯類は、書きにくいのですが、色々と魔法が使われちゃいます。その代表例が活性炭含有。その活性炭は、他の活性炭と一緒に、埋立または焼却されますので、そこから先は一般廃と同じですね。まぁここの詳細記述はご勘弁をw

業界的には、野村興産以外にも、セメント、非鉄精錬所、製鉄所では、水銀を処理する設備を持っています。2種有害は野村の独占ではない。ただし、セメント会社では排ガスに塩化水素をぶちこみ粉体吸着、酸化処理を経て水銀蒸留回収する技術を持っていますのでエコセメ以外はOK

まとめ。野村興産とJFE環境だけが、直接(蒸留)リサイクル。他は蒸発と吸着を繰り返し、2種有害として埋立か、セメント会社で回収。セメント会社は一般廃の主・飛灰や残土・汚泥をリサイクルしてるので、水銀が最終的に集まってきます。お疲れさまです。主灰は溶融スラグですが、飛灰は薬液固化処理を行います。元々は最終処分場に埋めやすくする技術で、再焼却は想定外です。
 
お疲れさまです。僕が鶴見・川崎に注目してるのはJFE環境や第一セメントを含むほぼ全てのリサイクルシステムが存在してるからです。

いえいえ、こちらこそいつも拡散にご協力下さり感謝です。今は一般廃ルートが中心なので表だった動きはないはずです。一区切りしてからが怖いなと。

皆さまご存知かもしれませんががれき焼却を行うかもしれない北九州市の社会経済状況をざっと概観してみました。ほんとにざっとですが。よろしければ。
http://www.twitlonger.com/show/hcvjv9

ここで@ishikawakzさんのツイートが引用されている。長文だが引用。
試算では微量のセシウムを降らせると書いております。・・なんだこれは「4.環境や人への影響 焼却に伴う降下量(仮)0.05㎡/Bq」(北九州市【資料1】災害廃棄物の受入検討について(3)) / “000112488
http://www.city.kitakyushu.lg.jp/files/000112488.pdf

北九州振る
ここでとってもびっくりしました。健康に影響がないと書いてありますがもう「降る」と想定しているのです。数値がどうこうの前にこの事実は押さえましょう。

さて。といっている北九州市はかつて石炭産業が盛んな町で公害にも苦しんだため、「環境首都」をめざし「公害克服の技術と経験を生かし、環境国際協力や資源循環型社会づくりの取組みで世界をけん引」するようです。
http://www.city.kitakyushu.lg.jp/youkoso/file_0008.html

その北九州市が微量であってもセシウムを降下させるかもしれないと堂々と市の資料でも述べており、非常に不可解。

          *

かつての名残で、工業系プラントが多くあり三井、三菱や新日鐵があります。
新日鐵八幡は日本初の官営工場で、新日鉄は被災地の釜石にも工場があります。被災地の状況を良くご存じなのかもしれません。
北九州市工場


また九電の火力発電所が三基福岡県内にあります。
焼却灰はリサイクルできるようです(セメントなど)
http://www.kyuden.co.jp/effort_thirmal_k_hatsuden_index.html
九電


排出ガス量はどうなのだろうか。地元の方々の健康が少し心配です。

また北九州市も企業立地にとても力を入れています。
「多様な立地ニーズに応えられる産業用地と充実した各種立地優遇制度を用意し、企業の皆さまの進出を全力で支援いたします。」
http://kitakyu-yuuchika.jp/location/

また過去の公害を繰り返さねばいいがと私は老婆心ながら心配しています。今回のがれき焼却はベストの選択なのだろうか・・

           *

北九州市の財政状況はどうでしょうか。北九州市の公式資料から引用していきましょう。
http://www.city.kitakyushu.lg.jp/files/000020762.pdf
北九州財政

「北九州市は、厳しい財政状況にあり、このまま何も経営改善の努力をせずにいると、平成24年度には財政健全化法上の早期健全化基準を超える水準まで、また、平成25 年度には「財政破たん」とされる同法の財政再生基準を超える水準にまで、それぞれ赤字が拡大しかねない状況となっています。」
なぜか
(1)地方交付税等の減少
(2)福祉・医療費の増加
本市は、他の政令市* 6 よりも高齢化率*7 が高く、高齢社会の進展に伴い、福祉・医療費が増加し続けています。
(3)公債費(市の借金の返済)の増加
 本市では、これまで、市の産業競争力を高めるための都市基盤( 空港、港湾など) を整備する公共事業や、市民に身近な公共施設を整備するための公共事業を積極的に推進してきました。このため、市の借金を返済するための毎年度の経費(公債費※ 10)も増え続けており、市の財政を大きく圧迫する原因となっています。
↓(私註:1.2はどこの自治体でも同じなので問題は公共事業呼び込みによる市財政の悪化です。ここポイントです。)
市の考える解決案。

「将来的にも持続可能で安定的な財政の確立
 経営プランの集中取組期間(平成21・22 年度)に、200 億円規模の収支改善に取り組み、収支が均衡する財政を目指します。
多様な行政ニーズに対応しうる行政体制の構築
  限られた財源の中で行政サービスの満足度を高めるため、市民・NPO 等と協働したり、 市民ニーズを把握して市の事業の「選択と集中」を行います。」
すると市の予測では
「魅力あるまちづくりを推進することによって人や企業が集まり、そのことで得られる財源を使って、さらにまちづくりを推進するという「プラスの連鎖」につなげていきます。」

公害で環境悪化したから環境首都を宣言し大規模公共事業で失敗したから市財政が悪化したのに地元への産業誘致にこだわっています。

           *

北九州市を批判するつもりはないです。
大変苦しい台所事情です。
北橋市長は元民主党議員で細野大臣がビラ配りに来たり、岡田克也副総理と旧友ということもあり、また災害廃棄物焼却による交付金を期待でき、地元の企業もそれを望んでいるのかもしれません。

しかし多額の輸送費は被災地の住民に直接回ったほうがよいと個人的に思いますし、放射性物質が多少なりともふるのは健康に良いとは思えません。

残念ながら放射線リスクにしきい値はありません。もちろん目に見えるような影響があるかどうかわかりません。

しかし健康や環境への潜在的影響が心配される場合、少し「立ち止まって考えてみる」
それが環境首都を目指す北九州市の役目ではないでしょうか。
私はそう思いました。
このPDF初めて見ました。苦しい台所事情からもわかりますが、北九州は凄く前向きですよね。こちらから見ると「西日本は止めろ」と言いたい。

正直、あまり書くと自分の首がしまるので嫌だなってw 個人的には出口から遡るよりも、自治体のリサイクルプラザの仕組みを調べたほうが分かりやすいと思います。

お疲れさまです。僕も本業より勉強してる気がしますw エコセメ排水を追いかけてたのですが、曝気槽の残留が多いという資料を見つけてしまい困惑中。箸が止まっちゃいました。

お疲れさまです。僕らも怖いもの知らずの小学生のように書いてしまってますw そちらを追求したいのであれば、宮城なら石巻と岩沼から出るものに注目されると面白いかと思います。

ではtsunamiさんのご厚意に甘えて独り言。題して「水銀は常温で液体だから面倒(楽)なんです」を。水銀問題をセメント会社から遡ろうとすると理解するのが大変です。最も簡単なのは各リサイクルプラザのホームページを見る事。

まず、適切に処理されている例を見てみましょう。「リサイクルプラザ 水銀」でググれば出てくる簡単な見方です。自分の地域も入れてみるといいかもです。たとえばこれ。
http://www.city.narita.chiba.jp/sisei/sosiki/clean/std0017.... 
北海道のある会社でリサイクルされると書いてある。これが適切処理の代表です。

あれ、悪い(と想定される)例が、引っかからない。とりあえず例の場所を再掲。
http://www3.luckynet.jp/okunotoclean/okunoto-rcy.htm この活性炭で吸着というのが、一昔前のソリューションなんです。埋めたり燃やしたりしやすくするための手段。ここがそうやってるとは断定できませんが。

今、蛍光灯の水銀をまじめにリサイクルしている会社は、北海道、宮城、福島、新潟、群馬、千葉、東京、名古屋、岡山、広島に複数社存在します。その中で最も有名なのが野村興産さんです。
http://www.nomurakohsan.co.jp/ ただ、騙されないで下さいw 日本唯一ではないんですよw

あ、野村興産さんの唯一は「水銀含有廃棄物のリサイクルシステムを自社で一貫して行うことが出来る」というものですので、虚偽の申告というわけではありません。野村さんの名誉のために追記しておきます。

さて、僕も実は良くわかってないのですがw、水銀は常温でも液化してしまうため、土壌や河川に流れてしまう2種有害物質に指定される厄介な物質ですが、蛍光灯や体温計、電池を中心に多用されているため、ごみ屋にとっては厄介な物質。水俣病で有名になったため、皆の関心も強いから不法投棄は(略)

本来の適切な処理方法は、実は2つしかありません。1.金属水銀(液体)として適切に管理、2.硫化水銀(個体)化させて管理型処分場に埋立、です。ところが皆さんも実験されると判るのですが、この2.が面倒だし時間(コスト)がかか。興味のある方は体温計の水銀に硫黄を混ぜてみてください。

ある会社の実証試験では、水銀に硫黄を混ぜて、固化するまでの時間に数か月かかったと記録があります。恐らく家庭で体温計の無機水銀に硫黄を混ぜて放置しただけの状態だと、半年くらいかかると思います。それくらい、水銀の安定化というのは時間(コスト)がかかります。

なので、今は1.の金属水銀(液体)のまま、効果的に回収する方法が用いられています。個人的にはお付き合いのあるJFEエンジさんを押したいので、あえてJFE環境さんのWEBをここではご紹介しておきます。
http://www.jfe-kankyo.co.jp/products/fluorescent_lamp.html 「蒸留」と書いてあるのに注目ですね。

でもJFE環境さんのWEBを見てもわかるとおり、蛍光灯の口金を取って、エアブローで中身抜いて、その中身を蒸留して、金属水銀を抜く。普通にやったら蛍光灯1本で数百円のコストがかかってしまう。そんなにお金をかけられないので、昔は第三の手段が取られてました。それが「蒸発」なのです。

といっても、ただ燃やして大気にまき散らすのではなく、一度燃やして気化させたものを、もう一度、粉体に吸着させて飛灰として集めた後に、不溶出化処理を行って、薬剤で固めた後で、管理型処分場に埋め立てます。この仕組みは面倒なので詳細は割愛したいのですが、要するに飛灰に封じ込めるのです。

この飛灰処理については、
@kosekome さんが先ほど面白いTWIを書いてくれています。ご参照下さい。(子供が突然、野菜炒めが食べたいと言い出したので、ちょっと中断しますw)

先に記載した奥能登がその後どういう処理をしているかは不明ですが、割った蛍光灯を一般廃焼却炉で燃やすとカレットとして比重分離が可能ですし、水銀も何か(今なら活性炭)に吸い込ませて焼却炉というのは、実は様々な市町村や産廃業者で普通に行われていたことです。

焼却炉は一般的に、大気汚染防止法(特にダイオキシン対策)に基づく廃ガス処理を目的に、燃焼ガスに生石灰や活性炭を吹き込み、そいつに様々な有害物質を吸着させた後で、飛灰として吸着させます。話がそれますが、Csについても恐らく、この仕組みを流用することでBF99.9理論が成立してます。

補足感謝!これですね。 "
@kosekome:国環研 http://bit.ly/joardl ここに「溶融飛灰固化物」の危険性が書いてあります。多摩川の灰溶融炉はアーク溶融炉で水砕スラグという奴で水に落としてます。その際スラグに回らずに浮いた飛灰がやばいということですね。"

さすがに今現在、蛍光灯等を普通に燃やしている市町村を見ることは稀だと思いますが、現在も普通に行われていておかしくないほど普遍的なやり方でした。また現在では最終処分場の延命を目的に「掘り起こしゴミの溶融スラグ化」が行われており、埋めた水銀がもう一度焼却炉に戻ることもあります。

角田市は、最終処分場を造るのをあきらめ、焼却施設を新設し、そこで最終処分場の延命を目論むこととしました。皆さんが「処分場建設反対」とやりすぎると、代わりにこういうことが起こるので、反対しすぎるのもやめましょうw
http://www.az9.or.jp/gyoumu/sisetuiinkaipdf/240110_sanko1_2... ここの方針4を参照方。

いずれにせよ、水銀を含む気化しやすい有害物質は、飛灰に集まる(集める)仕組みとなっており、その飛灰を埋め立てるのではなく、リサイクルしているセメント会社は、水銀との戦いを強いられることになります。そのためセメント会社は、水銀処理のシステムに関する特許を多数持っている程です。

しかし、セメント会社の受難は、これだけではありません。灰のリサイクルだけじゃなく、残土のリサイクルも行っているからです。例えば「ミンチ解体」で画像検索をかけてみてください。僕は解体屋でもありますので、ここから先は書きづらいのですが、要するに分別解体してても蛍光灯は割っちゃうw

割った水銀は、当然解体工事している地面の土壌に吸い込まれます。その土は解体撤去して建設残土となります。セメント会社は、この残土を粘土代替え原料にもしているので、家を解体した時に出るであろう有害物質も多分に搬入されることになります。そして水銀は、その代表例だと思ってください。

更にセメント会社の受難は続きます。実はし尿処理施設を中心に、汚泥にも水銀って混ざってくるのです。
http://www.iph.pref.osaka.jp/news/vol34/news34_2.html汚泥も当然、セメント会社の主要なリサイクル原料ですよね。なんだか書けば書くほど、Cs問題と同じで笑ってしまいますが。

そろそろ纏めます。普通のセメント工場であれば、当然、水銀処理を想定しているので、出口側に処理ルーチンを持っています。でもエコセメントは、残土や汚泥は入ってこない代わりに、受け入れる飛灰の量が多いし、何より水銀処理ルーチンを(資料上は明確には)持っていないのです。ここが問題かと。

お疲れ様です。エアレーションで揮発はあまり考えにくいのかなと。要するにばっ気処理って、水を循環させて泡立てるだけなので、その水を循環させてるのかなと。

その循環水ルーチンに、Csが滞留しているというのは、僕が地下便所が線量高いって言うのと原理的に同じなので整合性があります。循環パイプを測ったら、もっと高い線量かも。

いずれにせよ、全てが排水じゃないと、国環研の資料に記載されてしまっているので、今回の陳情請求で、詳細試験を要求することが困難になったなと。どうすっかなやーって感じです



放射能ごみ問題・まとめtsunamiwaste2  at 00:06  | コメント(0)  | トラックバック(0) |  この記事をクリップ! 化学汚染 | セメント 

群馬県桐生市のがれき受け入れ問題について

群馬県桐生市のがれき受け入れについて、質問を頂きました。

がれき焼却灰、岩手に返却の意向…群馬・桐生(読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20120503-OYT1T00021.htm
 東日本大震災で発生した岩手県のがれき受け入れを表明した群馬県桐生市が、処理後の焼却灰の一部を同県に返却する意向を持っていることが2日、わかった。

 亀山豊文市長は「焼却灰の持ち帰りを桐生としては要求したい」と話した。

 市によると、受け入れが正式に決まった場合、がれきを処理する清掃センター(桐生市新里町野)で発生した焼却灰をセンター内の最終処分場で一時的に保管し、被災地に最終処分場ができるなど設備が整い次第、一部を随時返却していきたい考え。現在、窓口となる群馬県を通じて、岩手県に要望している。市は「あくまで要望であって、受け入れの条件ではない」としている。

 同センターでは、玉村町などの家庭ごみも処理しているが、焼却灰を玉村町などに返却していることに加え、桐生市内にがれきを処理した焼却灰を埋め立てることに住民から不安が出ているためだという。

 また市は5月9日に桐生市民のみで構成する初の監視委員会を開く予定で、試験焼却は5月末から6月初旬を予定しているという。

(2012年5月4日09時39分  読売新聞)
桐生市側は岩手県からがれきを受け入れ、焼却した後で、灰を岩手県に返却したい意向であることがわかります。

先日、早川由紀夫先生が「桐生が岩手のがれきを受け入れれば、桐生がきれいになる」とツイートしていました。

がれきを単独で焼却するということは少なく、その土地で出たゴミと混焼(だいたい生活ゴミ8:がれき2か、9:1ぐらいの割合)するのが通例です。もともと桐生市の焼却灰は高濃度に汚染されていますので、「比較的汚染度の低い岩手県のがれき焼却灰と、濃度の高い桐生市の生活ごみの焼却灰を混焼し、岩手県に返却すれば、桐生市内のセシウム総量は減る」というのが早川先生のおっしゃりたいことだと思います。

しかし二点問題があって、

1.岩手県のがれき処理の最大の問題は最終処分場の不足

これは奈須りえ大田区議@nasurieさんが繰り返し指摘していることなのですが、岩手県側は「がれきの焼却は時間をかければできるが、最終処分場の残余がない」と言っているそうです。

【災害廃棄物広域処理:現地視察速報】宮城県・仙台市・岩手県(4月30日~5月2日)
 http://blog.goo.ne.jp/nasrie/e/8e0ee4b9675c838510a7f6ba706a6a72 
今から最終処分場を新設するには、環境アセスメントや周辺住民との合意形成などで十年がかかるそう。なので、岩手県は焼却灰の広域処理を希望しています。岩手県内でがれきを焼いて、埋立は他県で分担して引き受けてほしいと望んでいるのです。

なので、桐生市が「可燃ごみを受け入れて、焼却灰を岩手県に返却したい」と思っても、岩手県の最終処分場がないのですから、早川先生の考えている方向に進む可能性は低そうです。おそらく桐生市で可燃ごみを受け入れて、そのままなし崩しで最終処分も桐生市の最終処分場か産廃という流れになるでしょう。桐生市民はそれを見越して、がれきを受け入れるべきかどうか、賛否を考えることをお勧めします。

※ 被災地に最終処分場が新設しにくい一方で、環境省は、広域処理の受入れ自治体側へは、最終処分場建設を規制緩和するという、真逆の政策を取っています。有名なのは愛知県の例で、百万トンのがれきを受け入れるために、年内に三つ最終処分場を愛知県内に新設する方向で現在進行中です。なぜ被災地で最終処分場新設の規制緩和をせずに、被災地外で規制緩和をするのか? 広域処理には災害廃棄物処理目的ではなく、別の目的があるのではないか――よく@kosekomeさんのクラスタで議論されているので、興味ある方は以下のTogetterを参照ください。

広域処理を受け入れる地方自治のそれぞれの事情―現地産廃コンサルさんに訊く―
http://togetter.com/li/287600
 
2.焼却自体の問題

焼却すれば必ず環境中にセシウムや他の有害重金属類が放出されます。よく「バグフィルターで99.99%除去できる」と言いますが(99.99%もとれなくて実際は90%ぐらいしか除去できないとか、いやもっと低くて60%ぐらいしかパフォーマンス出ていないとか、諸説ありますが)、問題は残りの0.01%なり、10%なりのほうです。PMやSPMという言葉があり、浮遊粒子状物質と呼ばれます。

wikipedia - 浮遊粒子状物質
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B5%AE%E9%81%8A%E7%B2%92%E5%AD%90%E7%8A%B6%E7%89%A9%E8%B3%AA

燃焼に伴って発生する、微細な粉塵のようなものをイメージしてください。工場のばい煙や自動車排気ガス、焼却炉からも発生します。比較的大きな塵はバグフィルター等、空気浄化装置で除去できますが、小さな塵はくぐりぬけます。それが厄介なのです。

人が呼吸をするとき、比較的大きな塵なら鼻や気管支の粘膜に張りついて、痰などの形で排泄されますが、あまりにも小さな塵だと、そのまま肺の奥深く、肺胞にたどり着いてしまいます。そこでずっと放射線を発し続けるわけです。

相当大きな塵もバグフィルターでは除去できていないという説があって、関口鉄夫さん(環境科学者)の以下のブログエントリーが参考になります。関口さんは全国でごみ問題を住民側に立って戦ってきた人なだけに、説得力があります。

「フクシマ健康調査プロジェクト」
放射能に汚染された廃棄物処理の条件 2012年3月9日 

がれき処理、という虚構について 2012年3月16日
http://fukushima-health-survey-project.info/2012/03/16/%E3%81%8C%E3%82%8C%E3%81%8D%E5%87%A6%E7%90%86%E3%80%81%E3%81%A8%E3%81%84%E3%81%86%E8%99%9A%E6%A7%8B%E3%81%AB%E3%81%A4%E3%81%84%E3%81%A6-2/

災害がれきを受入れる器のこと(ある議員さんへのお返事) 2012年4月1日 

災害がれき処理 施設の状態を検証しよう。 2012年4月18日
http://fukushima-health-survey-project.info/2012/04/18/%E7%81%BD%E5%AE%B3%E3%81%8C%E3%82%8C%E3%81%8D%E3%81%AE%E5%87%A6%E7%90%86%E3%80%80%E6%96%BD%E8%A8%AD%E3%81%AE%E7%8A%B6%E6%85%8B%E3%82%92%E6%A4%9C%E8%A8%BC%E3%81%97%E3%82%88%E3%81%86%E3%80%82-2/

また、焼却炉の近くでは喘息罹患率が上昇するという説があります。

■ごみ減量で焼却炉を廃炉にしたら、近所の小学校の喘息罹患率が激減した例
(横浜市栄区周辺、横浜ゴミを考える連絡会・西岡政子さんによる)
http://www11.ocn.ne.jp/~hamagomi/2007.6.30symposiryo.pdf

■エコセメント工場(これも大気汚染施設です)を新設したら、近所の小学校の喘息罹患率が激増した例(東京都日の出町)
11月3日(木)「小学校の喘息罹患率が上昇」
http://kanou-miyashiro.blog.so-net.ne.jp/2011-11-03

市民団体が地元の教育委員会から健康診断のデータをもらってきて、毎年毎年グラフにしたという、シンプルかつ地道な調査なのですが、西岡さんによると有意差はでるそうです。焼却炉が休炉をすると、土壌汚染の数値がさがり、喘息児童の数も下がるそうです。

本来なら厚労省あたりが大きな予算をつけて、全国でやるべき調査だと思うのですが、どうも「焼却炉の近くでは喘息罹患率が増える」というのはタブーなんだそうです。西岡さんが講演会などでこの喘息の疫学調査の話をすると、取材に来ているマスコミがカメラをオフにするんだそうです。取材に来た記者にこの話をすると、話題を変えられるそうです。

なぜPMの疫学調査に研究費がつかなくなったのか? 『環境省の大罪』のP.229~に少し事情が書いてあります。
環境省の大罪
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どうも自動車業界と重工系企業にとって、PMと喘息の関連は”不都合な真実”のようです。日本のPM疫学研究が痩せ細る一方、海外ではどんどん研究成果が公表されているそうで、そのあたりの事情は『ごみを燃やす社会』に詳細な記述があります。 
 
ごみを燃やす社会―ごみ焼却はなぜ危険か
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ツイッターでこの手の健康被害の議論になると、「では被災地で喘息患者が出るのは良いのか?」という道徳論にすり替える輩がいますが、廃棄物行政は基本自治体単位です。その土地の住民しか郷土を守ることはできません。極端な例でいえば、桐生市民しか陳情・請願・市長のリコールなど市政へ参加することはできないし、被災自治体の首長をリコールできるのは被災自治体住民だけです。
自分の土地でがれきを受け入れたくなかったら嫌だと言っていいですし、被災地内でも熾烈なごみ関係の紛争は起きています。被災していないからといって、それを後ろめたく思って別の自治体の公害を肩代わりしたり、受忍する道理はないと考えます。

広域処理をめぐっては、前掲の@kosekomeさんのまとめからも伺えるように、単純に「がれき処理を分担すれば高効率だ」というような問題ではなく、補助金狙いだったり、これにかこつけて焼却炉・最終処分場を新設しようとか、法律の抜け穴を作ろうと言った別の目的があり、その世論形成を狙いとするステルス・マーケティング的行為と推量されるツイートもよく見受けられるので、何が信頼しうる情報なのか、注意をする必要があります。


放射能ごみ問題・まとめtsunamiwaste2  at 10:01  | コメント(0)  | トラックバック(0) |  この記事をクリップ! 地方分権 | がれき 

『環境省の大罪』から読む、バグフィルター安全神話の生まれた経緯

4月27日付でこんな本が出ています。杉本裕明著、PHP研究所刊。

環境省の大罪

おそらくこの本は、がれきや除染の問題をまったく知らない人や、後世の人々が東日本大震災の災害廃棄物処理について振り返るとき、最初に読む本になると思います。それぐらい網羅的に書いています。あの時何があったのか、どんな経緯でとんでもない基準が生まれたかが、淡々と書かれています。

まずこの放射能ごみの分野で、『絆キャンペーン』のプロパガンダのような”自称中立”調査報道や、環境保護運動の本ではない、事実経緯を書いた本が出てきたことを歓迎したいと思います。

ただ、がれき受入れ反対運動については、事実誤認や書きおとしがたくさんあります。たぶん著者は、環境省詰めの取材で忙しかったんでしょうね、反対運動運動については新聞報道を継ぎはぎしたような記述になってしまっています。そしてその新聞記事というのが「反対する市民は極端」というレッテル貼りから始まっています。市民事情をよく知る関係者がAmazonのレビュー欄等を使って指摘をしておいたほうがよいと考えます。

例えば、P.60に”川崎市長の震災ごみ引き取り提案に4770件の抗議"とあります。私がこの放射能ごみ問題についてアクションを起こすきっかけになった、思い出深い出来事です。

2011年4月7日に、阿部孝夫川崎市長(福島市生まれ)が、佐藤雄平福島県知事を激励訪問し、福島県の津波がれきを川崎市で広域処理したいと提案し、市役所に「放射能を持ち込むのか」と抗議電話が殺到したという騒動がありました。宮城・岩手県のがれきではないですよ、福島県の津波ごみを広域処理すると言ったのです。4月7日です、まだ震災から一ケ月もたっておらず、放射能汚染の全貌もまったくといっていいほどわかっていなかった時期です。

川崎市災害廃棄物受け入れ問題 @ まとめ
今となっては、福島県内のがれきが放射能汚染されていることは明白なる事実で、首長の暴走に驚いて抗議電話をかけた川崎市民のほうが常識的でした。当時阿部市長は「偏見に満ちて侵害。ごみを持ってくる話が放射能汚染に限定してメールが飛び交うことが事実無根。威力業務妨害罪になるんじゃないかと思います」とまで言っていましたが、今もこれは撤回していないはずです。放射能のサンプリングもしない、近隣住民・隣接自治体に説明もしないで、「スピード感が大事。四月下旬には始めたい」と軽率に発言していたことを、私たちは忘れませんよ。

その他の箇所は極めて参考になります。バグフィルター99.99%のお墨つきを出した災害廃棄物安全評価検討会については、かなりのページ数を割いて、どのような問題があったかを列挙しています。

災害廃棄物安全評価検討会


本書によれば、委員の人選からして問題があったと。
「放射性物質は環境省の所管でないので中央環境審議会を開いて審議できない」(伊藤哲夫廃棄物・リサイクル対策部長)という変な理屈を振りかざし、とりあえず各分野からまんべんに人をそろえるという審議会の体裁をとった。

そして「こんな時こそ国立環境研究所の出番」と大垣理事長を座長に据えた。こうして揃えた8人の委員のうち、放射線工学の専門家は名古屋大学の井口哲夫教授と近畿大学原子力研究所の杉浦紳之教授、森澤眞輔京都大学名誉教授の三人しかいなかった。酒井伸一京都大学教授と大迫国立環境研究所のセンター長は廃棄物の専門家ではあるが、放射線は門外漢である。座長の大垣国立環境研究所理事長は放射線、廃棄物、ともに縁がない。残った大塚直早稲田大学教授と新美育文明治大学教授は法学部の教授だ。だから議事録にはこの法学者たちの発言はほとんど出てこない。それに、そもそも理論的な支柱にならなければいけない国立環境研究所は、まるで頼りにならなかった。(P.83)
ちなみに大塚直教授についてはP.94でも言及している。

原発事故に伴う損害賠償の目安を作る政府の原子力賠償紛争審議会の委員でもあるが、東京電力につながる日本エネルギー研究所の研究部長を務め、毎月20万円の報酬を得ていたこともある。

紛争審2委員、電力系研究所から報酬 原発事故賠償(朝日新聞2011年9月23日3時0分)
http://www.asahi.com/special/10005/TKY201109220748.html 

杉浦近大教授については、原発業界御用学者wikiにも項目があります。
http://www47.atwiki.jp/goyo-gakusha/pages/160.html
原子力関係の審議委員を複数務めている人である模様。
会議は非公開、議事録は作成されたものの、これも非公開とされた。環境省の担当者に「これまで環境基準を議論する審議会や検討会はみな公開で審議しているのに、ぜ非公開なのか」と尋ねたが(略)ある職員は「自治体から公開すると困ると言われた資料をしているので」と自治体を引き合いに出した。

そこでオブザーバーとして出席している福島県の担当者に尋ねたが、そのような事実はなかった。別の環境省の職員はこう言った。「公開すれば環境団体も含めていろんな市民が傍聴しに来る。見られている中で委員が自由な意見を言えない」
 政策決定プロセスを公開し、透明性を高めていくというのがこれまでの行政の歴史だった。1990年代後半から情報公開法が制定されたこともあって、公開での審議になっていった。環境省も、法案や重要な政策について審議する中央環境審議会を公開にし、それに準じた各種の検討会や懇談会も公開になった。そこには、市民団体だけでなく、業界団体や企業の関係者、自治体職員も傍聴に来る。

災害廃棄物安全評価検討会がなぜ非公開なのか、記者たちは当時の松本龍環境大臣に突っ込まなかったようだ。官僚たちは当時の松本龍環境大臣に「不安をあおってはいけないから、審議は聞かせない」と言わせて、大臣と記者の話題はクールビズに移ってしまった。

他方、困ったのは自治体だった。大阪市の担当者は「資料は公開されても、どのような議論を行ったのかわからないので、評価しづらい」とこぼした。後に広域処理をめぐって、汚染もされていない震災がれきを東京都や大阪府が受け入れようとしたが「放射能を持ち込むな」と抗議が殺到した。審議の内容をベールで隠していることが、こうした混乱を招く大きな要因になっているのだが、官僚たちは逆に「だからこそ情報を隠さなければいけない」と考えたのである。
議事録の情報開示請求については、環境総合研究所の鷹取敦さんが環境省担当者との交渉の記録をつけている。

環境省への議事録開示請求の 経過報告 環境行政改革フォーラム 事務局長 鷹取敦
掲載月日:2011年10月19日 2012年5月2日最終更新

http://eritokyo.jp/independent/eforum-col104.htm
 

議事録の情報を一部開示したものの、そのうち議事録の作成そのものをやめてしまった。ICレコーダーを回すことすらやめてしまった。

これは別のところで聞いた話なんですが、情報公開法が制定され、 よほどの国家機密でもないかぎり(中国船に衝突した事件とか)、情報公開請求をすると、行政は開示しなければいけなくなった。 公務員が職務上作成した文書は開示しなければいけなくなった。なので、官僚は情報公開請求されて困るような記録を残さなくなったそうです。

この災害廃棄物安全評価検討会の8回目以降の録音データが残っていないというのは、官僚特有の脊髄反射のようなものなのでしょう。不可思議なことですが。

この頃、当時の松本龍環境相は村井・宮城県知事と騒動を起こして辞任。後任の江田五月も、数か月環境大臣を務めただけのワンポイントリリーフで、後任を細野豪志に譲った。そうやって瓦礫処理は後手後手に回っていった。決して「絆がないから」「広域処理に反対する一部の市民のせい」などではない。政治災害・行政災害だったといっていいだろう。
大学教授になるための「待合室」国立環境研究所
 
前身は国立公害研究所だ。発足当時、研究所と環境庁との間で覚書が交わされた。研究所は基礎的な研究を行い、環境庁の委託事業を行わない。ざっとこんなことが覚書に書きこまれて発足した。独立性の担保である。研究所のOBが言う。「公害研究は国の勝手な介入があっては困るからだ」。
 
しかし研究所は国民に奉仕するというよりも、大学教授になるための「待合室」に成り下がった。波風を立てず、大学教授への就職に備える研究者が多いなか、政府に不都合な研究者たちも少数ながらいて、独自の研究を続けていた。

しかし彼らが退職し、独立行政法人化されて、環境省の委託費なしに研究ができなくなると、環境省の下請け機関化が進んだ。後に触れる地球温暖化問題では、環境省に都合のいいデータばかりを並べ、他の研究所から間違いを指摘されたこともあった。
(略)
2009年に東大工学部教授から理事長に就任した大垣眞一郎氏が安全評価検討会の座長になった。同じ研究所から、大迫氏も選ばれ、環境省の埋立基準の先導役になった。国の下部機関のトップが公正・中立の委員会を取り仕切るような例はほとんどない。
大迫氏については、以前、ある事情通が呆れながらこんなことを言っていた。
「前に大迫が廃棄物資源循環学会で『国立環境研究所は国の機関だから、国のために頑張っていきたい』とスピーチしたので呆れた。何を言っているんだと(怒)」
当時は私は意味がわからなかったのだが、この本と突き合わせてようやく意味が分かった。

この検討会がこれまでの審議会と違っていたのは、南川秀樹事務次官と谷津龍太郎官房長が出席し、委員たちににらみを利かせていたことだ。審議会では担当の局長や審議官が出て、課長で手に負えないときに環境省を代表して答えると言うことはある。しかし、トップの事務次官や国会議員対策を担当するナンバーツーの官房長が出ることは絶対にない。自由な議論ができなくなるからだ。このときの検討会には満足な資料が提出されなかった。四月に測った福島県内の荒っぽい空間線量のデータや原子力災害対策本部が下水汚泥の取り扱いについてまとめた考え方や、文部科学省が学校生活について20mSVまでの被曝を許容し、市民から憤激を買った通知文など、大半がすでに公表されているものばかりだった。

検討会を公開にすると市民団体が傍聴にやってきて「自由に発言できなくなる」から非公開とし、一方で事務次官が出席して実質的に「自由な発言をできなくさせる」。なんとまあ、ご都合主義な会議だったことがわかる。

スピード感

http://www.env.go.jp/jishin/attach/haikihyouka_kentokai/02-gijiroku.pdf  第二回議事録P.20より
大臣官房長が「早く審議をしてほしい」と、審議委員にプレッシャーをかけているのが分かる。

また、会議に提出された資料だが、質はさておき、量はかなりの量が提出されている。おもに保安院が作った、机上の空論のような資料が多かった。会議の時間が2~3時間程度しかなく、「資料責めではないか」と指摘されていた。官僚が自分に都合のいい政策を通したいときに、山ほど資料を作成して委員に「会議は二時間ですので、時間内に結論を決めてください」とやり、実質的に審議をできなくしてしまうという官僚テクニックがあるらしいのだ。
国立環境研究所は文科省のデータを元にまとめたグラフと「(セシウムは)近年の廃棄物焼却炉が排ガス処理においてバグフィルター方式を採用しており、高い集塵効率が確保されている」と書かれた文書を提出した。要するにこの研究所は、独自のデータも論文も持ち合わせていないのである。
この後、仮置場の線量計測がいかにでたらめな測定法で、それに苦言を呈した井口教授と酒井教授の批判がスルーされたことが記述されているが、割愛。計測方法はもっとも肝心なことなのだが、それすらまじめに議論ができない検討会だったようだ。

検討会では焼却炉でセシウムが除去できるかが話題になった。大迫・国立環境研究所センター長が「集塵公立については、バグフィルターの場合は、安定条件で動かせば、粒子径(大きさのこと)によらず、ほぼ100%、電気集塵機に関しましてはサブミクロン付近では90%以上なんですが、平均粒子径付近の数10ミクロンでは99.9%以上の集じん効率というのが、一般的にいわれていることです」と説明した。後にバグフィルターや電気集塵機でセシウムがとれるのかどうかが問題になるのだが、幸いなことにセシウムは沸点が671度と高い。バグフィルターや電気集じん機にガス状で入っても沸点を大きく下回る200度に冷やされるので、ガスが冷却されて凝結し、固体となって煤塵(飛灰)に移るというわけだ。

焼却炉の中では塩素が充満しているので、セシウムは単体ではなく、塩化セシウムの形態になっていると昨年5月頃には村田・循環資源研究所所長が指摘していたと思う。森口先生もこんなツイートをしていますね。

非意図的生成化学物質というのもあるはずなので、塩化セシウムに限らず、多様な化合物になっている可能性もあると思うのだけど…。
井口名大教授が意見を述べた。
「焼却についてですが、単にいま測っている空間線量率だけで判断するというのは、少し拙速じゃないかという気がします。少なくとも濃度に換算して、こういうレベルで問題ないので行いますと、そういう手順を踏まないと、単にいまの空間線量率が低いからいいとしてしまうのは、後で説明に困るのではないかと思うんです」
その通りだった。その後、環境省は汚染されてもいないがれきの広域処理で、持ち込み先の住民から猛烈な抵抗を受けることになる。(略)近くの大気濃度を測って問題なければ仮置き場のがれきも問題なしとして運びだし、焼却施設や最終処分場で処理・処分を進めるというのである。
焼却施設や埋立処分場周辺で暮らす住民は、検査もしていないがれきを持ち込まれて黙っているとでもいうのだろうか。廃棄物・リサイクル対策部の中で、処分場の建設や不法投棄をめぐって起きた激しい住民紛争を経験した官僚はおらず、幹部に忠告する官僚もいなかった。それが、あとでしっぺ返しを食らうことになる。
これは私も聴いたことがある。環境省の官僚は住民紛争の経験がないからネゴのやり方がわからないと。都道府県の役人は、最終処分場と産廃はわかるが焼却炉がわからない。市町村はいちばん市民の声が届きやすい印象があります。伏魔殿は一部事務組合・広域組合。

脱線しました。元の話に戻ります。
有名な「バグフィルターで99.99%とれますよ」という高岡論文について、酒井教授がツッコミを入れている箇所。

高岡論文はこちら。
http://www.env.go.jp/jishin/attach/haikihyouka_kentokai/03-mat_5.pdf  資料6-3

これに対し、酒井教授の意見。

酒井さんツッコミ

第三回議事録より
http://www.env.go.jp/jishin/attach/haikihyouka_kentokai/03-gijiroku.pdf 

酒井教授は「バグフィルターの後にスクラバがついているようだ」(スクラバのついていない焼却炉も多い)と指摘しています。

この会議は南川事務次官と谷津官房長が仕切り、そのレールを下部機関の国立環境研究所の理事長とセンター長がそれを支える。(略)検討会は、環境省がやりたい処理方法と基準にお墨つきを与えてもらう存在であると、自ら表明しているのである。安全評価検討会とは名ばかりであった。

このようにしてバグフィルター安全神話が作られ、一人歩きしていきました。

反対派市民たちを封殺するため、地方自治体の担当者たちが葵の紋のように出してくるバグフィルター99.99%説だが、一皮めくれば、こんなにいかがわしい出自だったのです。


放射能ごみ問題・まとめtsunamiwaste2  at 09:22  | コメント(0)  | トラックバック(0) |  この記事をクリップ! 書評  

地震津波によるがれき・廃棄物処理の構図:非効率で危険な実態

@HEXAGON222さんからご寄稿を頂きました。今回は税金の流れについて。おもしろくなってきました。
地震津波によるがれき・廃棄物処理の構図:非効率で危険な実態

1 被災地に放射能に汚染されたものを含むがれき処理のスキーム
   「廃棄物特措法」(H23法律99号)「放射性廃棄物特措法」(H23法律110号)が捌く。

 ①  一定以上の汚染度のあるもの及び指定された汚染地域のもの(「特定廃棄物」)→廃棄物処理法の適用を排除する。
 特定廃棄物の処理は国が行う。

  低汚染のがれきなど。「放射性廃棄物特措法」(H23法律110号)は低汚染であるが放射線 に汚染されたがれきを「廃棄物」であると言う。→廃棄物処理法で処理  →市町村が行う。これが広域処理の対象。
   法律の条文:「廃棄物特措法」(H23法律99号)http://www.env.go.jp/jishin/index.html  
                              「放射性廃棄物特措法」(H23法律110号)Wikipediaにあり。

2 「広域処理」とその問題点
  「広域処理」とは
  汚染がれきを抱えるA市町村のがれきをB市町村に運搬して、そして処理、すなわち焼却 させること。
  問題点
 安全性の確保が担保されていない。環境省の答弁が破綻している
 低汚染とはいえ、放射能汚染されたがれきを、市民の日常生活から出た廃棄物を処理する、放射性廃棄物を前提としない施設で焼却して安全が確保できないのではないか。
 
 →泉田新潟県知事:「どこに市町村ごとに核廃棄物場を持っている国があるのか」、「国が環境整備をしないといけない。国際原子力機関(IAEA)の基本原則で言えば、放射性物質は集中管理をするべきだ」
 環境省は、「国が責任を持ってと安全を担保する(環境省HP「災害廃棄物の広域処理について」)と言っている。しかし、専門家には安全性が担保されていない、放射性物質を再拡散すると指摘する人がいる。

 国は「広域処理」を事実上自治体に義務付け・強制しようとしている。地方自治の侵害である。
 憲法違反で、地方自治を侵害するものであること

 →憲法92条 「 地方公共団体の組織及び運営に関する事項は、地方自治の本旨に基いて、法律でこれを定める」:地方自治法がこの規定によって地方自治の基本法として定められた。

 →地方自治法1条:国は地方自治体の自主性を損ねてはならない。

 →例外的に国(市町村に対する都道府県)の関与が認められる事務:「法定受託事務」。
 廃棄物処理法は法定受託事務でない(環境省自ら別表でこれを明示)。
 環境省自ら、広域処理に「根拠法がない」と認めた。

   →だから、住民説明会において、環境省の役人は、次のように答弁せざるを得なかった。

    (黒岩神奈川県知事):法的根拠については、環境省から答えてもらいます(「自分で答えろよ!」「答えられないのか!」)。受入れ自治体と協定のようなものは結んでいません。

 (環境省)今回の、災害廃棄物の広域処理は……根拠法はありません。廃棄物処理法に沿って……(小さな声でもごもご)。100ベクレルが原子力規正法のクリアランスレベルだということはその通りで、今のような事態を想定していなかった。
 
 H23法律110号において、推進勢力は、でき得れば、地方自治体に 低濃度放射能汚染がれきの焼却を強制したかったのであろうが、憲法から直接の授権を受けた地方自治の基本法である地方自治法において、上記の通り、理念が明確に示されているため、誰の目にも明白な憲法違反である焼却強制を条文化できなかった。

 ウ 「広域処理」を仮にやるとしても、手法上も違法にならざるをえない。
 
 1 手法で最も容易なのは「事務委託」だが・・・
 
事務の委託:  (地方自治法を抜粋) 
第二百五十二条の十四  普通地方公共団体は、協議により規約を定め、普通地方公共団体の事務の一部を、他の普通地方公共団体に委託して、当該普通地方公共団体の長又は同種の委員会若しくは委員をして管理し及び執行させることができる。 

2 「事務委託」には、自治体の議会の同意が必要
 自治体の仕事は、100%その自治体の住民のためのものでなければならない。
 だから、地方自治法は、他の自治体のがれきを焼くためには、自治体の議会の議決を得なければならないと定めている(地方自治法第252条の2)。自律自治の考え方からして当然である。
3 がれき焼却に伴い、焼却を実施した自治体に、追加財政負担があってはならない。
 他の自治体のがれきを焼却することによって生じる総追加コストが、他の自治体や国からの収入を下回ってはならないということである。これは地方財政法違反になる。

 エ 事実上免責されている東電
 もし、東電福島第1原発に事故がなかったなら、阪神淡路大震災と大差ない量のがれきは、これほどの困難なく処理するスキームができていただろう。
 がれきの処理をここまで紛糾させてしまった一義的原因は東電にある。
 「H23法律110号による措置は、原子力損害賠償法による損害に係るものとして、関係原子力事業者(東電)の負担の下に実施」→具体的な負担についての情報に接しない。 その一方で、東電前社長は、2億円の退職金を受領したと聞く

 オ その他経済的にもムダだらけ
1 多額の運搬コストがかかる
 宮城岩手の汚染がれきを静岡島田市で焼くという。運搬コストが莫大になることは誰の目にも明らか。これについて国費でやれと東京都石原知事が言う。

2 環境省は、がれきがある市町村の廃棄物処理施設の許認可を3年も遅らせている。
  その理由は、その理由は「瓦礫は放射線を含むから審査を慎重にしなければならない」というらしい(伝聞)。
 要するに、環境省は、「放射性物質は集中管理をするべきだ国際原子力機関(IAEA)の基本原則」に真っ向から反対している。

 ③ 補助金の流れを整理しておこう
  「廃棄物特措法」(H23法律99号)は、がれきなど災害廃棄物について、国が市町村への必要な財政的措置を講ずると定める。
 そして、環境省HPでは、補助金などによって国が費用を実質的に全額負担するとしている。
 簡単に図式化すれば次のようになるだろう。

 国→(圧力)→放射能がれきがある被災自治体→(焼却手数料+運搬費)→放射能がれき焼却自治体(焼却:総コストベースで原価割れなら焼却自治体の住民負担発生、又は委託先の業者に儲け)→補助金の支給は半年後

3 子ども世代は、放射線被曝をさせられた上に、ムダなことに使われたカネまで負担 
 このムダだらけで、憲法違反・地方自治侵害の「広域負担」の経済的負担をするのは誰かを、考える。

 国は上記の図式化したカネの流れに、補助金を出すことになる。
 あざらしサラダさんがブログ(azarashi.exblog.jp)において、先進的な分析をされておられるので、引用させていただこう。(下線は筆者)
 
 「  H23年度は3次補正予算で「災害廃棄物処理事業費」として3,860億円が計上されている。 H24年度は「災害廃棄物処理事業」が環境省から復興庁に事務移管され、復興庁の予算(案)として3,442億円が要求されている。 災害廃棄物処理はH23~25の3ヶ年事業と言われており、恐らくH25年度も3,500億円程度が見込まれるため総額だと1兆円を超えるのだろう。これは11/17の産経新聞記事で書かれている数値(1兆700億円)とほぼ一致する。 ところでこの1兆円の内訳について、奈須議員のブログでは「災害復興税10.5兆円」としか書かれていないが、H23年度の「災害廃棄物処理事業費」について興味深い資料を発見した。 

◎再生可能エネルギー導入及び震災がれき処理促進地方公共団体緊急支援基金事業(地域グリーンニューディール基金の拡充) 

この資料の3枚目を見ると「災害廃棄物処理事業費」は86%の「補助金」と9%の「基金」、5%の「地方負担金」で構成されていることが分る。
 つまり瓦礫処理費用は、「補助金」(復興債=いわゆる借金)86%、「基金」(いわゆる積立金)9%、地方負担金(地方予算)5%、この内訳こそ政府や自治体が広域処理を進めたい最大の理由ではないだろうか。 

 要するに、がれきの処理費用は、全額国が負担。その規模は、今のところ、1兆円超で、東電は事実上免責。そして、その最大86%(補助金の財源の全額が復興国債とすれば)が、10年にもわたる後年度負担、すなわち、私たちの子供達の世代が負うことになる。これに加えて、復興増税は、今後25年続くのである。気の遠くなるような莫大な、長期にわたる国民負担である。
 
② 稼働率の低い焼却施設には「手厚い補助金」、委託業者に旨味のある利潤
 
 廃棄物の減量が進んだ自治体においては、焼却施設の稼働率が下がっているはずだ。
 ここに追加でがれき焼却の仕事が来れば、当該がれきの焼却に要する費用が収入を下回るならば、がれき焼却は「補助金」としての機能を果たすことになるだろう。
 そして、廃棄物の焼却を業者委託をしている市町村においては、このがれき焼却は、業者に「旨味のある」利潤をもたらす可能性が大いにあるだろう。
 何しろ、市場規模は、3年で1兆円超である。
 その逆に、操業度の高い焼却施設では、当該がれきの焼却に要する費用が収入を上回れば、焼却実施自治体の住民に追加負担が発生する。
 
 震災復興の経済効果は大きいという。確かにそうである。しかし、そのやり方が効率的で、後代に誇れるようなものである場合に限ると言いたい。また、がれきの運搬など、焼却処分等以外の委託先は、事実上大手業者に限定される(補助金が入るまでに半年以上要するので中小零細業者はその間の金利負担に耐えられない)。カネは東北の現場でなく、東京の本社に行ってしまうとの図式だ。
 
 がれきの処理は、負の遺産を除去することに本質がある。泉田新潟県知事が言うように、安全確実な方法で、効率よく、国家プロジェクトとして、そして、放射能汚染原因者である東電の責任を明確にしながら行われなければならないものである。がれき焼却は、新エネルギー源の開発を始めとした、社会の生産力向上に直接結び付くものではない。

 繰り返しになるが、私たちの子どもたちの世代は、放射能被曝のリスクを背負わされると共に、上記の1兆円超に加えて復興増税を長々と負担させられるのである。すでに1000兆円を超えるといわれる国債発行残高に加えて。 

* 私たちと、次の日本を背負う子ども達のために、今、起ち上がろう。得意な分野で、できることをどんどんしていこう。デモに参加するだけができることでない。
自治体議員への働きかけ、監査請求、がれき焼却推進の自治体議員への公開質問状、そして、情報の拡散・・・知恵を出し合おう。



放射能ごみ問題・まとめtsunamiwaste2  at 13:21  | コメント(0)  | トラックバック(0) |  この記事をクリップ! がれき | 法律 

千曲市議会「東日本大災害に係る災害廃棄物の受入処理に関する決議」を分析する

@HEXAGON222さんからご寄稿頂きました。今朝の長野県・千曲市議会のニュースを受けてのご寄稿です。

千曲市議会「東日本大災害に係る災害廃棄物の受入処理に関する決議」を分析する

 今般、長野県の千曲市議会が、上記決議をしました。http://t.co/gtF7E0qb
 この意味及びがれき焼却反対の私たちができることについてご説明します。
 
Ⅰ まず決議の本体の問題部分です。
 
  千曲市は、・・・がれきその他の廃棄物について、放射能汚染不安のないことが確認されたものについては、受け入れ処理に協力し、できる限り引き受けること。
 
  国は、昨年5月に定めた災害廃棄物の処理指針(マスタープラン)に基づき、県と共に災害廃棄物の適正かつ効率的な処理の推進を早期に図ること。
 
 とあります。噛み砕いてみましょう。
 
1について
  「放射能汚染不安のないことが確認されたもの」
  放射能汚染が基準以下であるかどうかでなく、不安があるかないかを聞いている。
 従って、がれきその他の廃棄物についての受入処理に伴い、不安があれば、この限りでない、すなわち、 「受け入れ処理に協力し、できる限り引き受ける」必要がないということ。
 
2について
    災害廃棄物の処理指針(マスタープラン)の2に掲げる処理推進体制を早期に図れとしている。マスタープラン:http://www.env.go.jp/jishin/attach/haiki_masterplan.pdf
 要するに、市町村にがれき焼却、すなわち広域処理をやらせるように圧力をかけ、個別市町村に割り振れとして、県知事に圧力をかけている。長野県知事は、おそらく、がれき焼却に消極的なのでしょう。
 
Ⅱ 決議とは何か
 地方自治体の議会は、地方自治法によって「議決機関」と定められています。そして、議会の権限は、地方自治法は、第96条から第100条の2だけであるとしています。地方自治体の事務の執行、すなわち、具体的に仕事をする権限は、議会にありません。
 従って、この決議をされたからといって、千曲市長にも、長野県知事にも、がれき広域処理に協力する義務は発生しません。
 ただし、議会全体の意思であるので、この決議が政治的な圧力となります。これが問題です。
 
Ⅲ 対応策
 
 1 この決議の提案者は誰か?
 当然のことながら、市議会議員です。
 
  提案者は自分のご提案について、具体的に説明できると思います。公開質問状を出して回答をもらうのも手でしょう。
質問例
 1mSv/yearの原則についてどう思うか?
 市政を熟知している議員として、具体に、どこで、どのようにがれきを処理すればよいと思っているのか。
 
 ② 決議書2において広域処理についてどう思うか?
  がれきを、安全に、経済的に処理する方法であるか。
 
2 この決議に背中を押されて、千曲市などが処理をすることによって潤う者は誰か?
 
3 この決議の賛成者は誰か?
  賛成したからには、賛成について具体的な説明責任が生じます。提案者に対するのと同様の質問に対しても、市民の代表者としてお答えいただく義務を負っています。
 
 2~3については、一般的な書き方になってしまいました。
 
 当然のことながら、がれき焼却に伴う害毒は他の自治体にも及びます。他の自治体の住民も、この決議に意見を表明し、行動をする権利を有します。
 
* この決議を書いたのは誰?
 
 広域処理は、実質的に市町村に特定行為を強制する限り憲法地方自治法違反です。前のめりになりすぎた黒岩神奈川県知事は、この地雷を踏んでしまい、憲法違反・地方自治侵害とされてしまいました。そうなりたくない。決議案の草案作成は、どちらかというとその道のプロが書いたのではないだろうかと思います。
 反対運動が強く、がれきを焼きたいが焼けない首長が、このような議会経由の「からめ手」作戦をされるかもしれません。千曲市以外の方も、「明日は我が身」と受け止めて、注視されたいと思います。


放射能ごみ問題・まとめtsunamiwaste2  at 21:34  | コメント(0)  | トラックバック(0) |  この記事をクリップ! がれき | 法律 

自治体によるがれき焼却を阻止するために自治体の議会を活用しよう

@HEXAGON222さんから寄稿頂きました。掲載します。

 がれき「広域処理」について、自治体の議会でも論戦が始まっています。がれき「広域処理」を阻止できるかどうかは、地方自治体の自治の試金石であるだけでなく、放射能の害毒を水際で止めるための最前線の課題です。
 自治体の議員さんは、所属政党の方針に縛られつつ、その一方で、住民に身近であることから、がれき「広域処理」の理不尽さもご理解されていると思われます。自治体の議員さんに求めらのは、なによりも、地域の住民の利益を体現することです。選挙は近い。議員さんがとりわけ地域の住民の意向に敏感になっている時期です。しっかりと審議、議決において、議員さんの発言と行動に注視されることが重要と思います。そこで、勘所をまとめてみました。参考になれば幸いです。

 
自治体によるがれき焼却を阻止するために自治体の議会を活用しよう

1 有害ながれき焼却をしないで、との請願陳情を出しておこう
 請願は、紹介議員が必要。陳情は1人でもできる。説明する暇がないので、やり方は、地方議会の事務局に聞いておこう。親切に教えてくれるはずだ。
 議会は請願陳情を受けた以上は、審議しなければならない。

2 陳情請願の審議過程をきちんと見守ろう
  継続審議に気をつけよう
  議会への陳情請願は、委員会に付託されて審議される。第一回で、命運の道筋が決まる。
  採択:ひとまず勝利
 喫緊の必要性があると思われる陳情請願(議員はプロ。陳情請願の書面を1回読めば、賛成するか反対するかを判断する)は、1回の審議で採択されることが多い。
 委員会で採択されたものはほぼ例外なく、本会議でも採択され、議会全体の意思として確定する。こうなると首長を実質的に拘束する。議会を敵に回すのは得策でないので、委員会で採択すればほぼ勝利宣言と考えてよい。
 但し、大阪市のように、市長の思考パターンを読みにくい自治体においては、議会で採択されても、首長が「そんなもの知ったことか」と突っ張る可能性もあるので、よく首長の置かれた状況や性格を考慮しておくこと。
 →行政法ゼミにおいて明らかにしたように、議会は立法権であり、地方自治法96条から100条の2に制限列挙されたことのみできる。首長は執行機関であるとされながら、ほぼオールマイティである。行政の定義にそのエッセンスが書いておいた。→「法に基づき法の制約の下に、現実具体的に国家目的の積極的実現をめざして行われる全体として統一性をもった継続的な形成的国家活動。」(アンダーラインが立法権の特色でない部分)

 不採択。結論が早く出て良い。敗者復活できる。
 議会は一事不再理、すなわち同様の事案については1回結論を出しているので、再び審議しない、すなわち門前払いすることが原則である。それなら、わずかだけ視点を変えて、また陳情請願をすればよい。
 継続審議。蛇の生殺し。粘り強く頑張ろう。
 ええかっっこしいの高慢議会は、採択でもなく不採択でもない、継続審議としてしまう。要するに蛇の生殺し。議会は議員の集合体。選挙で選出され、認証されてから、任期一杯すなわち、通常4年間が議会の生命が存続する期間。議員は常任委員会に所属する。この常任委員会が4年の半分、すなわち2年でメンバーチェンジする場合もあるし、そうでない場合もある。このメンバーチェンジまでの期間が委員会の寿命。委員会の寿命が尽きると、継続審議された陳情請願もまた、同時に寿命が尽きる。これが大事だ。すなわち、継続審議に付された陳情請願は、この「自然死」に至るものがおおいということ。要するに、個別議会の慣行にもよるが、継続審議に付されるということは、「まじめに審議するのも面倒くさいし、かといって、不採択にするのも、陳情請願者がうるさい連中であることから、うっとおしい。思い出したように、陳情請願を適当に議論しておいて、葬り去ろう」と議員達が考えているのかもしれないということである。
 こうなった場合は、上記②不採択に同じく、わずかだけ視点を変えて、また陳情請願をすればよい。

3 1人でもいいから、委員会の審議を傍聴しよう。
 議会本会議は公開原則なので、傍聴させることが議会に義務づけられている。情報公開のこのご時世、傍聴が義務づけられない委員会審議も、傍聴は可能なはず。傍聴人が居るのと居ないのでは、議員さんの緊張の度合いが違う。居眠りなどできないのである。審議の途中で傍聴人が入ってくるなり、波を打ったように議場の雰囲気が変わる。それが地方議会である。
 また、最近は、本会議とか予算特別委員会、決算特別委員会の審議を、動画で同時放送する議会が増えた。このような議会では、少なくとも、自分が画面に映っているようなときには、議員さんは真剣な顔つきになる。
 どうしても、仲間内から傍聴人を出せない場合には、「センセ、今日は委員会の日程ですな。傍聴に行けるかどうか分かりません。行けない場合でもご活躍を、動画で拝見します。よろしく頼んまっせ」というように言っておきましょう。

* フォローも大事
  請願陳情が採択された場合
  議員に大感謝をすること。そして、今度の選挙では大車輪で応援しますと言っておくこと。
  継続審議になった場合
  継続審議をどう扱うかは、当該議会の慣例によることになる。議員と今後の対応についてよく相談しておくこと。
  不採択になった場合
 一事不再理の壁を乗り越える手立てはあるはず。議員と相談しておこう。


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拘束力のない秋田県・岩手県災害廃棄物協定の本質は、市町村に圧力をかけること


@HEXAGON222さんからご寄稿頂きました。

拘束力のない秋田県・岩手県災害廃棄物協定の本質は市町村に圧力をかけること
ある市町村のがれきを他の市町村で焼却するには議会の議決が必要
今が行動の時

Ⅰ 秋田県知事と岩手県知事は、協定締結セレモニーをテレビ放送で流させた
 ① この協定に、秋田県の市町村は拘束されることがありません。 
  協定とは何か?契約の一種に過ぎません。
 この協定書は、記載してあることについてのみ、当事者である秋田県県知事及び岩手県知事に債権債務関係が発生します。すなわち、

第2条 この協定に基づき秋田県内の廃棄物処理施設において受け入れる・・・
 →受け入れるの主語は廃棄物処理施設である。
 →受け入れるかどうかは、廃棄物処理施設の管理者というか決定権限がある者
 →それにもかかわらず、秋田県内の廃棄物処理施設が、この協定に定める災害廃棄物を受け入れるのが当然という書き方である。

第3条 秋田県と岩手県は、排出市町村と処理をすると思われる市町村等(一組、業者を含む)の間を、この協定を遵守するために必要な調整に責任をもって取り組むものとする。また、この協定を遵守することで生じる不測の事態に対して、国に支援を要請する等、責任を持った取組を行うものとする。

第5条 この協定によらない(すなわち市町村同士など)で災害廃棄物の処理の委託を行う場合には、この協定を遵守するように、関係者間で協議するように助言する。
というものです。

 ② この協定は、秋田県の市町村に、がれきを焼けと圧力をかけることを目的にしています。

要するに
 
 秋田県の市町村等が、岩手県の市町村の災害廃棄物、すなわち放射能汚染がれきを処理するように、そして、秋田県と岩手県は、この協定を遵守するように、必要な「調整」をする。
 →実際は、この協定に記載されていない、すなわち、当事者でない市町村にこの協定に従うように必要な圧力をかける。
 秋田県の市町村と岩手県の市町村が、相互に、災害廃棄物、すなわち放射能汚染がれきを処理するように協定を結ぶなどの場合は、関係者間(ここで秋田県と岩手県が関係者として登場する)この協定に従うように圧力をかける。

 「調整」が「圧力」です
 この協定において秋田県岩手県、主に秋田県が行う債務は、「調整」。
 この調整というのは、圧力を合法化するものです。なぜ調整という表現にしたか。ここが連中の巧妙なところ。
 
 すなわち、地方自治法は、市町村を基礎的自治体と規定し、都道府県と上下の関係でなく、対等の地位にあると定める。市町村は、都道府県は「市町村を包括する広域の地方公共団体」として、一定の性質を有する事務を処理し、市町村は「基礎的な地方公共団体」として、都道府県が処理するものとされているものを除き、一般的に事務を処理するという役割分担とする。つまり、①地方公共団体が処理する事務のうち、市町村において適切に処理され得る事務については、極力、市町村が処理するよう、事務の配分を行うこと 

②市町村が処理する事務に対する都道府県の関与については最小限のものとし、存続することが必要な関与については国の関与に関する一般ルールに準じて定めること 

 現行の地方自治法においては、都道府県の事務の例示として、広域にわたるもの、統一的な処理を必要とするもの、市町村に関する連絡調整に関するもの及び一般の市町村が処理することが不適当であると認められる程度の規模のものが掲げられているが、対等・協力の関係を基本とする考え方を踏まえると、統一的な処理を必要とする事務や市町村に関する連絡調整の事務は必要最小限のものとする方向で見直す必要がある。 

 また、対等・協力の関係を基本とする都道府県と市町村の新たな関係を構築するため、都道府県条例による市町村の行政事務に関する必要な規定の設定(地方自治法14条3項)、都道府県知事の市町村長への事務の委任(同法153条2項)及び都道府県知事が市町村職員をして補助執行させること(同条3項)の規定は、廃止又は見直すこととする。 

 以上が、地方自治法の考え方。
 都道府県は、市町村の事務である廃棄物の処理についてあれこれ言えない。だから、圧力をかける口実として、この圧力があたかも「調整の事務」であるかのような表現をこの協定書に盛り込んだ。

  契約の主目的である災害廃棄物の処理の主体は市町村。当然ながら市町村はこの契約が定める債権債務関係に拘束されない。
 要するに、このような協定ができたとして、この協定に記載されていることが正義であるかのような錦の御旗をふりかざして、秋田県の市町村に、「さあ、焼け」と圧力をかける。これがこの契約書というか協定書の本体です。だから私は、この協定書の本質が、プロパガンダにあると申し上げた。

Ⅱ 自治体の議会が承認しなければ、他の自治体のがれきを焼くことができない
 自治体の仕事は、100%その自治体の住民のためのものでなければならない。
 だから、地方自治法は、他の自治体のがれきを焼くためには、自治体の議会の議決を得なければならないと定めています(地方自治法第252条の2)。自律自治の考え方からして当然ですね。
 この議会の議決をもう一つの山にできそうです。広域処理をしようとすれば、個々にこの議会の議決が必要になる。山場はまだ、ある。
 地方自治法上、A市のがれきをB市に焼却してもらうための最も容易な手法が、「事務の委託」。秋田県知事と岩手県知事の協定は、これのあらすじを書いたものとしても読むことができる。
 →他の自治体のがれきを焼こうとしているならば、2月定例議会に議案が提出されている自治体も多いはず。早めの行動を。
 →議会に陳情請願を上げるのも戦法である。放射能被曝の恐怖を訴えて、議員を味方にしよう。

Ⅲ がれき焼却には補助金が出る。その金銭の流れが複雑怪奇
 金銭の流れが複雑そうですね。このスキームが法律の間隙をぬった接ぎ木的なものであることの帰結でしょう。
 金銭について申し上げるならば、法律99号とこの法律110号の合わせ技をしても、次の点が疑問に残ります。

① 岩手県の市町村のがれきを岩手県の市町村が焼いた場合は、国から補助金が出るはず。
② 岩手県の市町村のがれきを秋田県の市町村が焼いた場合には、国からの補助金はどこに交付されるのか?岩手県の市町村に交付されるとすれば、そのカネがアウトソーシング先に回るという間接的な--余計な事務経費がかかるはず--手法で良いのか?国の--一国全体の視点での--補助金制度としては、このような場合に、秋田県の市町村に直接交付されるように作られるべきだとも思われる。こんな厄介な、カネが迂回するような方式でよいのか?
③ 秋田県と岩手県の協定書には、次のように記載されている。
 第7条
 (1)甲が受託したものに係る経費については、甲が負担するものとする。
 (2)甲以外の者が受託したものに係る経費については、前条の契約の中で明確に規定するように甲は助言するものとする。

 何やら、未整理な気がします。

 補助金の出し方、経路については、面倒くさいですが、突こうと思えば突ける問題でしょう。
 市町村、都道府県とも、この事業についての補助金の手数は面倒なものになりそうですね。

* やはりプロパガンダ。
 この協定の調印式がわざわざ行われ、テレビ局が流した。これが助け合いの絆?日本国民は愚弄されています。




放射能ごみ問題・まとめtsunamiwaste2  at 13:34  | コメント(0)  | トラックバック(0) |  この記事をクリップ! がれき | 法律 

3月11日『震災がれきの広域処理を考えるシンポジウム』

3月11日に『震災がれきの広域処理を考えるシンポジウム』が行われます。当方もウェブ・チラシ作製などでお手伝いをしております。
http://kouikishori.jimdo.com/ 

講師陣が豪華です。永倉冬史(中皮腫・じん肺・アスベストセンター事務局長)、池田こみち(環境総合研究所副所長)、小島延夫(弁護士・日弁連公害対策環境保全委員会委員)、奈須りえ(大田区議)ほか、現在調整中です。

とにかくこの広域処理政策は拙速に進められているのですが、受入自治体側の住民が意思決定プロセスに関われない、地方分権の原則に関わる問題なのに十全に議論が尽くされていないなど、さまざまな問題があります。今回のシンポジウムに日弁連の方が講師として話されるというのが個人的にはもっとも関心があります。 当日はIWJによるインターネット中継もありますので、ぜひ遠方にお住まいの方もご視聴ください。

東日本大震災から一年。災害廃棄物の広域処理が被災地支援として広がろうとしています。一方で、放射能汚染などの問題から、安全面に不安があるとして各地で反対運動が行われています。
そこで、各分野の専門家に、それぞれの立場から広域処理に係る問題点についてご発言いただき、広域処理のどこに問題があるのかを総合的な視点から話しあう場にします。
 
2012年3月11日(日)
会場 明治大学リバティタワー 1階1011教室
開場11:30 講演12:00~16:00まで
(当日はIWJによるインターネット中継がおこなわれます。詳細は後日ご案内します)
資料代 1,000円
定員:266名(事前申込要・当日参加可)
主催:震災がれきの広域処理を考えるシンポジウム実行委員会
共催:社会思想史研究会
後援:中皮腫・じん肺・アスベストセンター

JR中央線・総武線、東京メトロ丸ノ内線/御茶ノ水駅 下車徒歩3分
東京メトロ千代田線/新御茶ノ水駅下車徒歩5分
都営地下鉄三田線・新宿線、東京メトロ半蔵門線/神保町駅下車徒歩5分
 
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秋田・岩手災害廃棄物協定の本質は、市町村に圧力をかけること

@HEXAGON222さんから寄稿を頂きました。実は私は3月11日のシンポジウムの準備でバタバタしていてちゃんと目を通せていないのですが(汗)、私も勉強させていただきます。

2012/02/22 08:28:12
@uryuushima @tsunamiwaste 法的には市町村を拘束するものではありません。しかし、市町村に圧力をかけるために「調整」することにこの協定書の本質があります。調整とは地方自治法が定める例外的な都道府県の事務です。この言葉にひっかけて、圧力を正当化している。

2012/02/22 08:32:32
@tsunamiwaste 秋田岩手協定書の本質を分析してメールでお送りしました。私も午後内容をツィートします。

 秋田・岩手災害廃棄物協定の本質は、市町村に圧力をかけること 
 
 協定とは何か?契約の一種であり、反対方向の意思の合致です。
 この協定書は、記載してあることについて、当事者である秋田県知事及び岩手県知事に債権債務関係が発生します。すなわち、

第2条 この協定に基づき秋田県内の廃棄物処理施設において受け入れる・・・
 →受け入れるの主語は廃棄物処理施設である。
 →受け入れるかどうかは、廃棄物処理施設の管理者というか決定権限がある者
 →それにもかかわらず、秋田県内の廃棄物処理施設が、この協定に定める災害廃棄物を受け入れるのが当然という書き方である。

第3条 秋田と岩手は、排出市町村と処理をすると思われる市町村等(一組、業者を含む)の間を、この協定を遵守するために必要な調整に責任をもって取り組むものとする。また、この協定を遵守することで生じる不測の事態に対して、国に支援を要請する等、責任を持った取組を行うものとする。

第5条 この協定によらない(すなわち市町村同士など)で災害廃棄物の処理の委託を行う場合には、この協定を遵守するように、関係者間で協議するように助言する。
というものです。

 この協定は、誰に、何をさせようとするものでしょうか。

要するに
 
①  秋田の市町村等が、岩手の市町村の災害廃棄物、すなわち放射能汚染がれきを処理するように、秋田と岩手は、この協定を遵守するように、必要な調整をする。
 →契約当事者でない市町村にこの協定に従うように必要な圧力をかける。
② 秋田の市町村と岩手の市町村が、相互に、災害廃棄物、すなわち放射能汚染がれきを処理するように協定を結ぶなどの場合は、関係者間(ここで秋田県と岩手県が関係者として登場する)この協定に従うように圧力をかける。

 岩手がこの「受け入れ」なり調整に対価を払うかどうかは記載されていない。

問題点など

 この協定において秋田岩手、主に秋田が行う債務は、「調整」。
 この調整というのは、圧力を合法化するものです。なぜ調整という表現にしたか。ここが連中の巧妙なところ。
 
 すなわち、地方自治法は、市町村を基礎的自治体と規定し、都道府県と上下の関係でなく、対等の地位にあると定める。市町村は、都道府県は「市町村を包括する広域の地方公共団体」として、一定の性質を有する事務を処理し、市町村は「基礎的な地方公共団体」として、都道府県が処理するものとされているものを除き、一般的に事務を処理するという役割分担とする。つまり、

①地方公共団体が処理する事務のうち、市町村において適切に処理され得る事務については、極力、市町村が処理するよう、事務の配分を行うこと 

②市町村が処理する事務に対する都道府県の関与については最小限のものとし、存続することが必要な関与については国の関与に関する一般ルールに準じて定めること 

 現行の地方自治法においては、都道府県の事務の例示として、広域にわたるもの、統一的な処理を必要とするもの、市町村に関する連絡調整に関するもの及び一般の市町村が処理することが不適当であると認められる程度の規模のものが掲げられているが、対等・協力の関係を基本とする考え方を踏まえると、統一的な処理を必要とする事務や市町村に関する連絡調整の事務は必要最小限のものとする方向で見直す必要がある。 

 また、対等・協力の関係を基本とする都道府県と市町村の新たな関係を構築するため、都道府県条例による市町村の行政事務に関する必要な規定の設定(地方自治法14条3項)、都道府県知事の市町村長への事務の委任(同法153条2項)及び都道府県知事が市町村職員をして補助執行させること(同条3項)の規定は、廃止又は見直すこととする。 

 以上が、地方自治法の考え方。
 都道府県は、市町村の事務である廃棄物の処理についてあれこれ言えない。だから、圧力をかける口実として、この圧力があたかも「調整の事務」  であるかのような表現をこの協定書に盛り込んだ。

 カネのやりとりは書かれていない。
 契約の主目的である災害廃棄物の処理の主体は市町村。当然ながら市町村はこの契約債権債務関係に拘束されない。
 要するに、このような協定ができたとして、この協定に記載されていることが正義であるかのような錦の御旗をふりかざして、秋田の市町村に、「さあ、焼け」と圧力をかける。これがこの契約書というか協定書の本体です。だから私は、この協定書の本質が、プロパガンダにあると申し上げた。

 この協定書について、ツィッターで、公法上の債務は生じないでしょうと言った人がいました。
 それは、要するに、この契約に市町村は何ら法的義務を負うことはないとの趣旨です。
 ひとまず、以上の点を押さえていただいて皆さんに周知しましょう

 公法とは、この場合、行政法のことです。このような展開も予測されたので、私は大急ぎで、市民の権利と生命を守る行政法ゼミを書きました。 



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秋田県の協定書について

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秋田県の協定書について、@HEXAGON222さんから寄稿頂きました。

がれき焼却についての県同士の契約書を見て思うこと

秋田と岩手:知事同士が肉筆だ。法人同士の契約なのだから署名はワープロなりゴム印で足りる。つつくとすれば、公印が押印されていないこと。これは法人同士の契約の不可欠な要件。あれっと思って文書を読むと、わざわざ締結式を行い、とある。要するにプロパガンダである。

契約書の内容:一般廃棄物の広域処理について、これを進めるために、市町村との「調整」をする(調整は義務付けや強制に当たらないと役人は言うであろう)などと、繰り返し言われてきたことが書かれている。よく読んでいないが、突出したことや、今まで言われてきたことを超えて何かをやるというようなことはないのでは、と思う。
 
問題は、受け入れるものが、セシウム濃度8,000Bq/kgを超えないことと書いてあること。
原子力基本法規が定める1mSv/yearを超えることを許容してしまうならば、違法の可能性がある。それを指摘しても、県は、セシウム濃度8,000Bq/kgは、権限ある環境省が定めたものだと言い逃れするだろう。
 
従って、この契約書には、法的に問題を生じるような、新たな事項が今のところ見受けられない。

全体として、プロパガンダのためのもの、との印象を持った。



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市民の権利と生命を守るための行政法ゼミ

@HEXAGON222さんから寄稿頂きましたのでご紹介します。
市民の権利と生命を守るための行政法ゼミ

エッセンスのみ説明:以下のことは、現在行政の部課長の役人は暗記している(これを諳んじられないようならば管理職失格。
これは、最高裁判事であった田中二郎博士の通説。現在生存する学者での行政法の最高峰は、田中二郎の娘婿の塩野宏。以下を頭に入れて、行政の手の内を読もう。
 
Ⅰ 行政法が定義する行政活動とは:「法に基づき法の制約の下に、現実具体的に国家目的の積極的実現をめざして行われる全体として統一性をもった継続的な形成的国家活動。」(行政のエッセンスのエッセンス。暗記しておくと、以下のことがスッと頭に入る。司法試験受験生には暗記する者が多い)
 ←行政活動を積極的に定義した。「行政とは司法・立法以外であると」する消極的に定義した説より分かりやすい。

Ⅱ 行政法の基本原理(法律による行政の原理)

1 法律のみが法規性を持つこと(法律の専権的法規創造力の原則)。 法規(国民の権利を制限し、義務を課す法規範)を創造する力は法律に独占されているという原則。
 行政には法規を制定する権限なく法律の執行権限しかないということ。憲法41条の規定(国会を唯一の立法機関とする)から当然に導かれる。もっとも、法律の授権があれば、一定の範囲で行政機関が法規を定立できる。
 (→行政立法:省令政令等)→原子力基本法規が定める1mSv/yearを実質的に超えるような許容限度を省令政令で定めれば、当該省令政令は違法である。

2 法律の優位の原則:いかなる行政活動(行政作用)も法律に反してはならないという原則。
3 法律の留保の原則 
 ① .意義:行政活動には法律の留保が必要であるという原則。
  →※法律の留保:法律の根拠、法律による授権を意味する。なお、憲法で用いられる場合も基本的に同義であるが、明治憲法で「法律の留保」という場合、「法律に反しない限り」すなわち「法律の根拠があれば人権を制約される」という意味で用いられる。

 ② 原則の妥当範囲の問題
  ア 侵害留保説: 国民の権利、自由を侵害する内容を持つ行政活動についてのみ、法律の根拠が必要であるとする。実務は原則としてこの立場である。
  イ 全部留保説:すべての行政活動には法律の根拠が必要であるとする。→民主主義の理念を重視

  ウ 中間的な説: (ex. 権力留保説) 侵害的な行政活動には法律の根拠が必要であることを前提に、これに加えて一定の性質を有する行政活動にも法律の根拠が必要であるとする。

 ※妥当範囲の問題は、行政作用法に関する問題であって、行政組織法上のあらゆる行政活動については法律の留保が妥当する。
 すなわち、ある行政活動を行う権限を持たない行政機関は当該行政活動を行うことはできない。
 環境省が、福島事故の後に「環境省は放射能について権限外だ(だから何もできない)」と言っていた原因がここにある。

 まとめ:最も行政活動を最も自由かつ裁量的に行えるとする侵害権利説を採っても、国民の権利、自由を制限する行政活動には、法律の根拠、法律の授権が必要であるということ。

 →行政活動の自由性を重視:「がれき焼却についての根拠法」の議論を整理する際に有効。

 以上の武器の使い方の例:100mSv/yearならば子供にも安全と言っている御用学者の講演会を行政が主催しようとしたとき:実施側の役人は、講演会は、具体的な権利義務関係でないので、行政が自由に裁量的に実施できると言うであろう。
 市民は、それに対して、このように反論しよう。
① 原子力基本法規に反することを主張する学者を人選するのは、法規遵守を推進する行政にはありえないこと。
②主催者側の行政が違法な主張をPRをすることに公金を支出することになる。
③ このような講演会は、全体として、「法に基づき法の制約の下に、現実具体的に国家目的の積極的実現をめざして行われる全体として統一性をもった継続的な形成的国家活動」という理念に反する。



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秋田県の協定書

秋田県が岩手県と締結した災害廃棄物協定書を提供頂きました。達増・岩手県知事と佐竹秋田県知事は筆跡がそっくりですが、ちゃんとご本人のものなんだそうです。

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放射能がれき特措法リポートからみえてくるもの


@HEXAGON222さんが、またまた、資料を発掘してきてくれました。初めての大規模な原子力災害に直面し、次々と新しい事態に直面する中で、ばたばたと作られた法律であることがわかります。こんなにあわただしく作られた法律と私たちは数年~数万年(放射能が無害化するまでには長時間かかるのだから)つきあわなきゃいけなくなるかもしれない、という@HEXAGON222さんの問題提起です。


H23法律110号放射性物質による環境の汚染への対処に関する特別措置法立法過程 

 参議院議論などについてのまとめ 参議院「立法と調査」
http://www.sangiin.go.jp/japanese/annai/chousa/rippou_chousa/backnumber/2011pdf/20111108048.pdf
これによれば、次のことが明らかだ。 
 

 高濃度に汚染されている可能性が高い避難区域等の災害対策物の対策については対応が遅れることとなった。 
 廃棄物処理法においては、放射性物質についての規定が無く、法制度が不備になっていた。
 首都圏の清掃工場では、6月以降、焼却灰から高濃度の放射性物質が検出された。
 浄水発生土などからも放射性物質が検出された。 
 「放射性物質により汚染されたおそれのある災害廃棄物」という解釈だけによる対応では限界がある。
 ↓
与野党内で検討が進められた。→おそらく、検討期間は、2か月程度。
 ↓
8月23日:衆議院に法案提出

8月26日:法律成立 
参議院における議論

議員立法になった理由:緊急の対応をするため
 ⇒よく土地収用法や地方自治法にまで目配りができたな。

費用負担:法案提出者の江田環境大臣は、東電の責任について、抽象的な答弁に終わった:P5

 結局、第二次補正予算の予備費の数千億円のかなりの部分を食ってしまうことにした。
 第三次補正もまた同じ。
 →このような事態の中、東電は、莫大な借金を打診しつつ、自由な経営などと世迷言を言っている。

 8000Bq/kgについての質問にも、法案提出者は実質的に答弁できず:P6

 その他、法律案提案者側が、具体的な知識情報を欠いていることが、答弁からよく分かる。  


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特措法って?

さて、災害廃棄物特措法・放射性物質汚染対処特措法という二つの特措法が広域処理に絡んでいるらしい、というところまではわかってきました。

さて、そもそも特措法ってなに? よく金融破綻の時や、海外の戦争に自衛隊を派遣するときにこの「とくそほう」という言葉をよく聞きます。このことについて、@HEXAGON222さんがまとめて説明してくれたので、ご紹介します。

テロ対策特措法(自衛隊をイラク戦争に派遣したときの法律)や口蹄疫特措法は数年程度で効果がなくなるけど、そもそも放射能が無害化するまでに数年~長いものだと数万年かかる。放射性物質汚染対処特措法は有効期限を3年としているけれども、私たちはこの法律ともっと長くつきあうことになるかもしれない。

2012/02/14 16:22:51
特措法って、簡単に言うとどういうことなのでしょうか?いまいちよく把握してないんですが、本来なら例外・違法である事柄を超法規的に合法としてしまうもの、という認識は違ってますか?
2012/02/14 17:02:48
特措法は特別措置法の略。 現行の法制度で対応できない特定の事態について、集中的に対処する目的で制定される法律。自然災害などの被害者救済や破たん企業への税制上の優遇措置、特定地域の経済振興、自衛隊の海外派遣など、様々な特例措置について、適用対象や期間を限定して定めるケースが多い。 H23法律110号は、福島原発事故によって放出された放射性物質による環境の汚染に対処するための特別措置法。

ここで問題なのは、広域処理を国が地方自治体に義務付けることができるかということ。 憲法92条に直接定められた地方自治の本旨を具現化する基本法が地方自治法。そこに定められた基本原則が「自分の自治体のことはその住民が決める」という住民自治。 従って、B自治体の汚染がれきをA自治体に焼却することを、国は個別の法律をもってしても義務づけられないということ。憲法がわざわざ条文立てで言っていることは、理屈で考えれば、誰しも分かりそうなこと。それを、政令指定都市を3つも抱える県知事が、理解していなかったので、多くの人々がビックリしています。

憲法に違反してよい法律はありません。ただし、災害救助などに関連する法律には、厳しい限定(目前急迫の危難を避けるために)が付されつつ、基本的人権を制約する条項(私有財産を令状なしに破壊するなど)が定められることがあります。 一方で、H23法律110号は、福島原発事故によって放出された放射性物質による環境の汚染に対処するための特別措置法については、憲法92条から直接授権された地方自治法原則「自分の自治体のことはその住民が決める」という住民自治について、一定の期間や場合に限って、侵害するのが差し支えないなどと定めていません(仮に定めたとしても、明確な憲法違反になるでしょう)。そこで、この法律をテコにしてやろうとしているのが「広域処理のスキーム」.

これを作り、一方では、国は、今般報じられたように自治体の背中を押す、すなわち、高い委託料を払い、場合によっては別口の補助金削減のおどしをかけるなど、野田首相の言葉をもって言うならば「不可欠」なので「お願いする」ということになります。  

それを見ていた黒岩知事が、歯がゆく思ったかどうか知りませんが、一歩踏み込んだつもりで、地方自治についての基本的な理念の不足をさらけ出してしまったということです。 さて、ご指摘のとおり、わけの分からない法律が各国で制定されています。 テロ対策法などに人権侵害についての制約条項などが見られます。預金封鎖だって、テロ対策の一環? そうです。法律は成立すれば一人歩き。そしてそれを解釈する親玉の最高裁の判事は、その人事が、最終的には実質的に握られている。これは各国共通でしょう。

2012/02/14 17:23:13
極めて明確なご説明、ありがとうございます。適用対象限定、期間限定で憲法違反すらしても良いことにする特別措置、ということですね。米国のPatriot Actのようなものですね。対象・期間限定だったものが、どんどん追加延長される。アメリカはそろそろ大統領の悪口を言っただけでテロリストです。合衆国憲法を擁護する、と言うとテロリストだそうですし。法律の恐ろしいことは、本来の制定理由からどんどん逸脱していっても止められない、ということにある気がします。

2012/02/14 19:22:19
@HEXAGON222 以前森口先生に質問して回答得れないままになっているのですが、特措法や暫定基準値に期間は定められているのですか?

2012/02/14 21:46:58
@EX-SKFさんに、特措法、すなわち特別措置法についてお答えしたので、そちらも御覧ください。特別措置法という名称が付いた法律は山のようにあります。 特措法は特別措置法の略。 現行の法制度で対応できない特定の事態について、 集中的に対処する目的で制定される法律。自然災害などの被害者救済や破たん企業への税制上の優遇措置、特定地域の経済振興、自衛隊の海外派遣など、様々な特例措置について、適用対象や期間を限定して定めるケースが多い。

ここで問題にされておられるのが、H23法律110号、すなわち、福島原発事故によって放出された放射性物質による環境の汚染に対処するための特別措置法(法律の名称は概してゲップが出るほど長いので、略称を付けられますが、慌てて制定されたと見えて、略称すら決められていません。不肖の息子といった感じでしょうか。以下名称についてぶれた記載になりますごめんなさい)であるとして考えましょう。

この法律は、おそらく、想定していなかった原発事故に遭遇して慌てた誰かさんが、目前にあるがれきの山をどうしようかとして法律案を作らせたのだろうと推測しています。 ここでは、放射性物質に汚染されたものを2つに分けます。そして、この法律が扱う範囲を定めます。次のとおりです。

①一定以上の汚染度のあるもの及び指定された汚染地域のもの→H23法律110号 ②低汚染のがれきなど。この法律は低汚染であるが放射線に汚染されたがれきを「廃棄物」であると言い切っています。→廃棄物処理法で処理 →市町村が行う。

①についてが、この特措法の役割分担です。  ②は、低汚染のがれきだから、市町村に処理しろと言っています。  ここで②について、問題が生じます。
ア 放射能についての知識が乏しい市町村が、低汚染とされたがれきを扱って安全が確保できるのか?  
イ 自分の領域にある低汚染のがれきを処分できない被災自治体が音を上げたがれきについて他の市町村が処理する義務を負うのか?
ウ このような、平時の法律体系が想定していないために「特別措置法」を定めたが、このような異例の措置いつまで続くのか?


←これが御質問の本質です。 この特措法については、様々な特徴があります。まず、あれだけ大問題になっているのに、汚染がれきの処理の根拠法がこの特措法であったという事実を知らない人がほとんどであったこと。別の、がれき処理の国の地方への補助率についての法律と思い込んでいた人が多かったこと。次に、上記アの、市町村に低汚染がれきを焼却させて、安全が確保できるのか?  どこでも問題になっています。

安全の基準について、専門家が、御用学者と慎重派の間で論争が起きています。がれき焼却の問題が、この問題だけに矮小化されていて、果てしない議論になっています。 私は、批判はあれこれあるものの、日本の原子力法規の基本原則である1mSv/yearを用いる他ないと思っています。誰も文句の付けようがないからです。 これは、どうにか、Bq/kgなどに換算ができそうです。

その観点からすると、国は、特措法を実施するについて、基本原則の1mSv/yearを逸脱したことを言っています。これは行政官にあるまじき違法な発言になります。上記イの、A自治体で生じた低汚染がれきをB自治体に焼却させるのを義務づけるのを法律で定めることができるのか。
これが、私なり、@tsunamiwasteさんがこのところ問題にしていることです。

結論は、この義務付けは憲法違反。詳しくは、http://t.co/IwxLwIakにまとめて載せていただいているので、よく御覧ください。ここでようやく、質問の本体についてになります。上記のような特別措置法に期限を付けることができるのか?  条文上に期限を付けることは、放射性物質の半減期からして無理なように思います。すなわち、 全ての有害な放射線物質が無害になるまで生き続けなければならない特別措置法であるという。

長くなりました。法律の期限(時限立法には年月日の期限が付けられることが通例です)を出発点として、今問題になっている大所について説明しました。っとおしい法律ですが、環境省のHPにアップされている(8月に成立しているのに最近ようやくアップされて国民の目に見えるようになった。情報公開の点でも環境省には反省を求めたいと思います)。暫定基準値について  法律が有害物質の規制について基準値を定めることは多々あります。そしてそれが、ピークの時期をしのぐために暫定的なものにすることも。

放射性物質については、次のとおりです。うっとおしいですが、ゆっくり読んでください。

大原則: 一般公衆が1年間にさらされてよい人工放射線の限度(ICRPの勧告)。1mSv/年
① 基本法(親分) 原子力基本法第20条の「放射線による障害を防止し、公共の安全を確保するため、放射性物質及び放射線発生装置に係る製造、販売、使用、そこにあるのが
③ 国家でなく、行政が定める政令規則:孫分以下  「放射性同位元素等による放射線障害の防止に関する法律施行令」と  「放射性同位元素等による放射線障害の防止に関する法律施行規則」  という定めで、さらにその規則の第19条第1項第2号ハで、基準は文部科学大臣が定めると書かれていて、その定めた内容が「放射線を放出する同位元素の数量等を定める件」というものであり、 この第14条4項に「規則第1条第1項第2号ハ及び第5号ハに規定する線量限度は、実効線量が4月1日を始期とする1年間につき1ミリシーベルトとする。」と定められています。下にコピーしたページの19条を見て下さい。 http://t.co/C6gloxre 

その四角の枠の中の「二」の中の四角の「ハ」があるので、そこを読んでください。 そして、その中の 「文部科学大臣の定める線量限度」 をクリックすると4条のところに、1年1ミリシーベルトという記述が出てきます。

とにかく、1ミリを守らないと法律違反、ということです。この「1ミリ」は、飲料水、食物、空気など全ての経路からの総合値です。 しかも、この1ミリは、内部被曝が考慮されていないとの批判がされていますし、そもそも民間任意団体のICRPが作ったものをコピペしたものであり、おかしなものだとの批判もされています。それでも反対派賛成派の双方は、日本国民である限り、これに縛られる。それが法律の本質です。だから、くどくどくどくど説明しました。

疲れたでしょ。六法全書には全部が記載されていません。行政訴訟は高級弁護士云々と申し上げた理由の1つはこのようなことです。これが大原則です。しかし、今は非常時であるとして、非常時の間だけ、我慢しろ、というのが暫定基準値です。  それが対象(飲料水、食物、空気)によって異なるし、また、年齢によって異なる。いついつまでとの期限をどう定めるか。大きな課題と思います。 デジタルにこれとのお答えをできなくて恐縮です。我々が立ち向かっているのが、とてつもなく強力で、我々が人類史上稀にない危機にいる、ということをお分かりいただけたでしょうか。 分からないことが多い。それの解決に、ツイッターを始めとしたネットワークものは大きな力を発揮すると思います。

ご苦労様です。法律用語は独特ですね、三島由紀夫は旧大蔵省の優秀なキャリアでした。彼は文章読本において、役所言葉について、皮肉っているんだか、褒めているんだか、けなしているんだか分からないことを言っていました。疲れたら読んでみては。

そのような質問であろうと判断して、 双方の問題についての勘所を解説しています。ご心配なく、役所言葉は法律用語に似ている。無駄がないが素っ気もない。瑕疵だの、違法と不法の違いだの、独特の言葉が出てくる。経済用語は「限界代替率」だの訳の分からぬ造語が出没。ちなみに、「競争」は福沢諭吉が苦心惨憺の末作った造語。これら参入障壁を乗り越えることが、大学生に課せられる。今のところ、確定的に期限の定めを発見していません。

特に、暫定規制値については、法律規則が山のようにあるので、全部検証していません。行政法はこのような世界です。放射能の性質上、期限の定めをするのは無理筋のものと思っており、重箱の隅を突いて、確定年月日の期限を探しても意味が薄いと思います。例えば、租税法の分野では、租税特別措置法など、措置法という名称にかかわらず、とてつもない長寿の法律です。これは特別法ですが、本則の税法の抜け穴だらけという法律です。このような代物ですが、このような代物ですが、私たちが清き一票を投じて、選挙で選ばれたエリート達が、その知性を発揮しつつ、役所の人間に法案を作らせるなどして制定された、大事なもの。それが法律です。

憲法 第25条は「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。 国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。」  
と定めています。これは生活保護など社会福祉、社会保障及び公衆衛生について定めたものです。 御質問の趣旨は、行政庁が適切な規制をしたかどうかだと思いました。  

今般の福島第1原発事故については、
① 危険な放射性物質を過失によって放出させてしまった東電の責任
② 国策として主導してきた国が事故防止のために適切な対応を取らなかった責任
③ 事故によって排出された放出物質について適切な対応をしなかったことについての東電   東電の責任
④ そして放射性物質について適切な規制を行ったかどうかについての国の責任


が問われることになると思います。問われるのは、民事上、刑事上及び行政上の責任についてでしょう。④については、1mSv/yearよりも、行政庁が緩い規制で済ませたことが適法であったかどうかが問われるでしょう。私の考えでは、訴訟のやり方にもよりますが、一般的には1mSv/yearよりも緩い規制で済ませることは、違法になろうと思います。

ぼちぼち眠くなりました。明日、また、冴えた頭で、お互いに、国難に対応する役割について、論じていこうではありませんか。私は、ブラインドタッチは一応できるものの、操作がのろく、ご返事が遅くなったことを伏してお詫びしておきます。  

私も、法律の条文を見ていて、なんておかしなものだろうと思うことがあります。制定された時期も異なり、制定された当時の社会背景も異なる。その中で、立法府という国の最高機関の1つが制定したものであるので、種々ある○○特別措置法と言っても「違和感を感じ、質が違うな」  と思うことがしきりです。それを受け止めて、終始一貫した理屈を付ける。それが法律学であると教わりました。近代国家の国民である以上、このようなうっおしい代物とおつきあいをしなければならない。それを武器にしなければならない。それが福島原発事故の教訓の一端だろうと思いました。

最後になります。この特措法は、附則5条において、施行後3年を経過した場合において、・・・・検討を加え・・・その結果に基づき、法制の整備その他について所要の措置を講ずる・・・とあります。この法案の起草者は、どうやら3年でけりがつくと思っていないようです。  おかしな法律ができてしまったものですね。しかし、いかなる法律でも、国民の代表である国会議員が、制定したものでありますので、国民はこれに縛られます。

私たちは、その縄にどこか切れ目がないか探しているのです。 確定年月日の期限を探しても意味が薄いと思います。例えば、租税法の分野では、租税特別措置法など、措置法という名称にかかわらず、とてつもない長寿の法律です。

これは特別法ですが、本則の税法の抜け穴だらけという法律です。このような代物ですが、私たちが清き一票を投じて、選挙で選ばれたエリート達が、その知性を発揮しつつ、役所の人間に法案を作らせるなどして制定された、大事なもの。それが法律です。「暫定」ということが明文化されている限り、長期になってはならないことは自明のことです。

問題は、ケースバイケースで、短期、中期、長期の区分が相対的であることです。2年でも長期。10年でも長期。 国会の審議可決状況は次のとおり。参議院事務局による、参議院における審議状況についての書面を見ても、質問に対する答には具体性がありません。要するに極めて不十分な議論であり、法案作成者の考えを推し量ることはできません。ただし、法律は、成立すれば立法府の手から離れて一人歩きします。そして、あれこれの人が解釈し、法律を具体的な事件にあてはめて、白黒の最終決着をつけるのは、裁判所ということになります。法律は国民の総意。できてしまったことは重いのですね。

「放射性がれき処理」法案は、2011年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震に伴う原子力発電所の事故により放出された放射性物質による環境の汚染への対処に関する特別措置法案の一部として、8月26日の参議院本会議においてスピード可決されました。この法案は「石綿による健康被害の救済に関する法律の一部を改正する法律案」とセットで衆議院から送られて来ており、参議院での採決も同日の本会議で同時に行われ、たった3分の審議で可決されたと言われています。  このような重要な法案が国民に完全に隠されたまま審議され236の総投票数のうち、反対票はわずか6票で可決されたといわれています。しかも、この法案が成立したその日に、既にこの法律を使って放射性廃棄物処理が実施されたという情報もあります。共産党のみが反対した。参議院における、各議員の票決態度が参議院HPにて明らかにされている。すなわち、原発に厳しいと言われる河野太郎議員も、森ゆう子議員も賛成に回ったということです。

おそらく島田市の市長はワンマン。部課長はこれに右へならえ。役所で話し言葉で交渉しても、部課長に握られて止まる。せいぜい「本日のがれき焼却反対電話は○○件でした」の報告程度。そこで、市長に直に面会できる市民となると、町会長が身近というわけです。


放射能ごみ問題・まとめtsunamiwaste2  at 07:48  | コメント(0)  | トラックバック(0) |  この記事をクリップ! がれき | 法律 

黒岩知事発言分析:補足

黒岩・神奈川県知事発言について、@HEXAGON222さんから追加で寄稿頂きました。
2012/02/14 14:00:17
他の自治体にがれきの焼却を強制させることは、要するに、地方自治を否定するものとして、葬られた、機関委任事務の復活だ。これを黒岩知事は「やれ」と言っている。脇にいた自治省出身の石原信雄もさぞ驚いたことだろう。
黒岩知事発言分析:補足

憲法違反、地方自治を侵すとの私の主張の根拠は十分に担保されていると思われます。しかし、読売新聞の記事は、肝心なところがぼやけているようなので、時間があれば、後日でもよろしいので、資料を補強しておくとイチャモンがつかないと思われます。役人は言い逃れの名人です。

以下申し述べます。 

がれき処理問題:首相発言受け、知事が特措法の制定要請へ/神奈川
カナロコ 2月14日(火)0時30分配信 
震災がれきの受け入れをめぐり、黒岩祐治知事は13日の会見で、広域処理の法的根拠を明確化した特別措置法の制定を国に要請していく意向を明らかにした。野田佳彦首相が全国の自治体に受け入れ協力を求めたのに対し、「お願いだけでは前に進まない」と発案。県民理解の進展に向けた足掛かりにしたい考えだが、法的拘束力の担保ではないと強調した。

知事が特措法に位置付けたいのは、▽一般・産業廃棄物とは別区分(災害廃棄物)の新設▽放射能濃度など処理基準▽費用負担する自治体への補助内容―など。廃棄物処理法に明示されていない事項を定め、広域処理を進める根拠や国の責任を明確に位置付けることなどが狙いだ。

県が、がれき焼却灰埋め立て予定地としている最終処分場(横須賀市)の受け入れ品目は、県と地元町内会との協定で「県内で出た産廃」に限定している。知事は今回の提案について「新たな枠組みができたら『協定は関係ない』と言うつもりはない。協定は尊重していく」と説明、県民からの疑問の声を国に届けるとの認識を強調した。

野田首相は10日の会見で「被災地のがれき処理能力には限界があり、広域処理が不可欠」と述べ、全閣僚が各自治体に協力を呼びかけると表明していた。

黒岩知事は13日に県庁で開かれた知恵袋会議でも同問題に触れ、自らのブレーンである外部有識者に意見を求めた。

メンバーからは「多くの都道府県が東北の痛みを分かち合うべきだ」(山下泰裕・東海大体育学部長)、「反対派がいるから行動に移さないのでは行政は進まない。一定の手続きを踏んだ上で決断するべきだ」(石原信雄・地方自治研究機構会長)などと、受け入れに賛同の意見があった一方、「運搬に多額の税金をかけるより、被災地で処理するべきだ」(松井住仁・県医師会理事)といった反対の声も上がった。 
論点:黒岩知事の発言が違法であることの証拠と論理

野田首相が、広域処理を「お願いする」、全閣僚が自治体に協力を呼びかけるというスタンス。自治体への義務付けでないので、違法とまでは言えない。
→環境省役人が住民から突っ込まれたのを教訓にして、首相にブリーフィングしていたのだろう。

黒岩知事が、「広域処理の法的根拠を明確化した特別措置法の制定を国に要請していく」というのは、自治体への処理義務付けを法律で定めることを国に要請するのが、憲法違反。

広域処理を進める根拠を法律で定める:地方自治を侵す∵機関委任事務は廃止。法定受託事務でもない

法的拘束力の担保ではない と言い訳しているが、何についての法的根拠であるか具体性がない。

しかし、広域処理の法的根拠というのは、この場合、がれき発生元のA市町村が処理すべき低濃度のがれきを「廃棄物」としてB市町村にやらせる根拠、以外あり得ない。


放射能ごみ問題・まとめtsunamiwaste2  at 15:04  | コメント(0)  | トラックバック(0) |  この記事をクリップ! がれき | 神奈川 

黒岩知事発言分析- 黒岩知事は混乱したか

わが県の知事が恥ずかしい発言をしています。地方自治体の首長でありながら、地方自治の放棄をする発言です。

がれき受け入れ 知事「特措法必要」 : 地域 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/kanagawa/news/20120214-OYT8T00104.htm?from=tw 

黒岩知事は13日の定例記者会見で、東日本大震災で生じたがれきの受け入れについて、「国の責任で行うことを明確にする新たな特別措置法が必要ではないか。放射能汚染などからの安全性確保についても、国が責任を持って説明することが必要だ。野田首相がいくら呼びかけても、お願いだけでは前に進まない」と述べ、近く特措法の必要性を政府に要望する考えを示した。


現行法では、震災がれきは一般廃棄物として扱われ、発生市町村による処理を基本としている。

知事が1月に行った県民との意見交換でも、県が受け入れる法的根拠などを問われ、回答に窮する場面もあった。知事は「県民対話を通じて国全体として取り組む姿勢、法的枠組みが必要だと痛感した。一気に解決するとは思わないが、前に向かう一歩にはなる」と述べた。(2012年2月14日  読売新聞)

すぐに@HEXAGON222さんから寄稿頂きました。紹介します。 
2012/02/14 13:58:31
神奈川県知事は、いつから、他の自治体の自治権を侵して、がれきの焼却を強制させようとできるようになったのか。県知事が、地方自治を否定する。すなわち日本国憲法を否定するということである。
2012/02/14 14:06:27
地方自治の原則は、「自分の自治体のことはその住民が決める」という住民自治。他の自治体の汚染がれきを焼却するかどうかは、当該住民が決めること。これに、「焼かなきゃダメよ」、言うこと聞いてくれないなら憲法違反の法律を作ろうと関係ない県の知事が言い始めた。その名は黒岩神奈川県知事。

黒岩知事発言分析- 黒岩知事は混乱したか
 
1 H23法律110号廃棄物処理法の役割分担は完成している
 がれきについての特別措置法はすでにできている。一般法である廃棄物処理法との役割分担もまた定めてある。
 すなわち、
①一定以上の汚染度のあるもの及び指定された汚染地域のもの→H23法律110号
②低汚染のがれきなど→廃棄物処理法で処理  →市町村が行う 
 ①及び②で、問題になっているもののすべてを処理するというのが、H23法律110号特措法の考え方である。この問題については、国としては、これ以上踏み込んで立法することは困難だ。
 
2 黒岩知事は混乱した 
① これについて「黒岩祐治知事は13日の会見で、広域処理の法的根拠を明確化した特別措置法の制定を国に要請していく意向を明らかにした。」と報じられている。 
② がれき発生元のA市町村が処理すべき低濃度のがれきを「廃棄物」としてB市町村にやらせる根拠は、私が「がれき推進 処理に見られる国と地方の関係」で整理したとおり。
 B市町村に強制させる手段は、法定受託事務以外にない。憲法と憲法92条の直接の授権を受けた地方自治の基本法で定めることであるので、広域処理についての特措法を定めようとしても、違憲訴訟が提起される可能性が大きい。 
 
3 内務官僚出身の石原信雄の異例な強硬発言
 そのことを熟知している石原信雄氏(内務省出身)は、「反対派がいるから行動に移さないのでは行政は進まない。一定の手続きを踏んだ上で決断するべきだ」と役人出身とは思えない過激な発言。つまり、行政事件訴訟は難しいから起きないだろう、起きても、最高裁――後輩が判事をしている――まで行けば負けることはないだろうと踏んでいるのだろう。 
 
4 県庁内でない誰かが黒岩知事に耳打ちをしたのではないか
 黒岩は不勉強。政令指定都市を3つも抱える県知事にそんな恥ずかしい発言を許容させてしまう神奈川県の所管部長、総務部長も、役人失格。市町村の課長クラスも務まらない脇の甘さ。
 アナウンサー出身でこれほど不勉強な黒岩が業界用語の特措法を口走ったのは、県庁以外の誰からか耳打ちをされてのことと推測される。 
 
5 「広域処理に根拠法無し、根拠法を作るならば機関委任事務の復活で、地方自治を否定することになり、憲法違反」との分かりやすい論陣を張ってください
 このことは黒岩間抜け、地方自治を守る人間がこれを侵害する発言をしているとして、どんどん拡散させて、先回りしてPRしてください。がれき処理についての力関係に変化が進んでいます。 


放射能ごみ問題・まとめtsunamiwaste2  at 14:12  | コメント(0)  | トラックバック(0) |  この記事をクリップ! 神奈川 | 法律 

広域処理問題の勉強会で配布した資料

各地でがれきの勉強会が開催されているようなので、参考までに、神奈川の11日の勉強会で配布した資料一覧をご紹介します。事前にいろいろピックアップしましたが、印刷費用の関係でここまで絞りました。

他に、パワーポイントのスライドも作りました。もし勉強会の主催者などで必要な方はtsunamiwaste@gmail.comまでご相談ください。ただし、諸事情によりご希望に添えかねる場合もありますのでご容赦ください。

・プログラム
何時何分に開会して、誰それが何分しゃべり、休憩があって、二次会がどこで行われて~というもの。

・県内受入予定自治体の焼却炉・最終処分場のスペック
※ 私は受入予定自治体の役所に電話して、受入予定量も聞きました。
 私の場合、押さえたポイントは、
  1. 焼却炉のメーカー(例:川崎重工、タクマ、荏原製作所etc)
  2. 一日処理可能トン数(だいたい「150トン×3炉」というふうに答えてくれます)
  3. 炉のタイプ(例:ストーカー炉、流動床、溶融炉etc)。溶融炉は爆発事故が多いタイプなので要注意。爆発したら、バグフィルター云々以前の問題です。
  4. 溶融炉などの場合は、燃やした後の燃えカスをスラグ化等して再利用している場合があります。スラグ化しているかどうか。スラグ化を他県に業者委託している場合もあります。実際、埼玉県寄居町の産廃業者が福島県いわき市の焼却灰を受け入れてリサイクルしていたのが、昨年末に判明した事例があります。山元還元(やまもとかんげん)している場合は精錬委託業者。ごみから融け出た鉄・銅などを取り出して精錬しなおし、再利用している場合があります。この処理水がセシウム汚染されていて、濃度基準にひっかかったのが千葉の市原エコセメント。はるばる遠く北九州市の業者に委託していた例もあります。
  5. バグフィルターの有無。バグフィルターが有る施設のみが広域処理の対象になっているようですが、念のため。
  6. スクラバの有無。排気ガスの塵を取り除くために、水のミストを排ガスにかけるという装置をつけているところがあります。水を使わないやり方で除塵しているところもあります。セシウムは水に溶けやすく、スクラバを使っているとけっこう効果的なのだが、スクラバ水が汚染されるので今度は廃液の処理が問題になってくる。
  7. 焼却灰の受入れ枠の有無。今回、被災地から焼却灰を受け入れるという枠がある。どうもタンクローリーやコンテナに灰を詰めて、被災地から持ってくるつもりらしい。そのまま最終処分場に埋め立てるつもりなのか、灰溶融炉などで二度焼きし、スラグ化するつもりなのか不明。運送途中での飛散がないか、運搬後のコンテナをどう洗浄するかなど、実際の運用に関してはよくわからない部分が多い。
  8. 最終処分場の概要。特に遮水シートや排水浄化装置、ダンプの搬入経路。神奈川の場合は焼却灰の最終処分場はだいたい決まっているので割愛しました。
※ 市町村はけっこう広域処理の受入を面倒がっています。やりたいのは国や県(手数料が入るようです)みたいです。市町村は県から丸投げされて、実際に作業をしたり周辺住民から苦情を受ける矢面に立たされる立場ですからね……。

・地元焼却炉の概要図
※ 来場者に最近のごみ焼却炉のシステムについて、おさらいしてもらうために配布しました。社会科見学で清掃工場にやってきた小学生に配布されるようなフロー図です。代表例として、横浜市金沢工場と川崎市浮島工場のフロー図を配布しました。

・災害廃棄物特措法と放射性物質汚染対処特措法の概要
http://www.env.go.jp/jishin/rmp/attach/law_h23-110b.pdf
http://www.env.go.jp/jishin/attach/law23_99a.pdf
放射性物質対処特措法のほうで「100bq/kg未満はふつうのごみ(廃掃法の「廃棄物」)だよ」とし、災害廃棄物特措法で「東日本大震災で出た災害廃棄物は広域処理していいよ」(ふつう、一般廃棄物は自分の自治体の中で処理する基本ルール)というロジックになっているようです。ただしこの法律自体が、他の重要な法律に抵触するのではという指摘が複数あります。

※神奈川では配布が間に合いませんでしたが、日弁連の会長声明で「放射性物質汚染対処特措法は悪法である」というコメントが出ています。
http://www.nichibenren.or.jp/activity/document/statement/year/2011/110920.html

・東京都の災害廃棄物処理基本協定書
http://www.kankyo.metro.tokyo.jp/resource/disaster-waste/docs/kyoutei_miyagi_231124.pdf
※「これを締結されるとアウト」という危機感を来場者に持ってもらう狙いで配布しました。しかし、この協定書では途中で協定を破棄できるルールになっているようです。違約金などの縛りも特にないようです。

・奈須りえ大田区議がブログで公開している、災害廃棄物受入処理調査票と東京都の処分単価のコピー
http://nasu.seikatsusha.net/pro-board/file/1324517164.jpg
http://nasu.seikatsusha.net/pro-board/file/1324517442.jpg
※この表のどこが重要かについては別途解説が必要ですね。当方にお問い合わせてください。

・最新の新聞記事など

・被災自治体の災害廃棄物処理の進捗状況
http://www.reconstruction.go.jp/topics/shinchoku0131.pdf
来場者に、被災地でどのように廃棄物行政が行われているか、具体的なリアリティを持ってもらう狙いで配布しました。まだ被災地は喰うや喰わずの状況とイメージしている人がいるかもしれませんが、被災自治体は、ちゃんと書類と法律にのっとって、がれき処理業務を進めています(昨年四月の余震の激しいさなかでも、ちゃんと仙台市は市議会を開き、インターネット中継までしていました。阪神大震災など、他の災害でも基本的にはそうです)。 『なぜがれき処理が遅れているのか』という記事でも紹介しましたが「県への事務委託欄」に注意。  

・米国環境健康研究所(NIH)の『化学物質の影響-東北地方太平洋沖地震と津波による汚染と除去』
 ※全体的にページが黒っぽくなるので、印刷するときにはコピーの濃度を「薄い←ふつう→濃い」の「薄い」のほうにしてください。
※PRTR制度(有害物質で特に危険なもの)に届出のあった施設だけのリストです。がれきは放射能汚染だけでなく、工場などから流出した有毒化学物質で複合汚染になっている可能性があることに気づいてもらう狙いです。
石巻がかなり汚染されていることに要注意。石巻は広域処理希望自治体の中で、もっとも多い294万トンを広域処理希望しています。 http://kouikishori.env.go.jp/conditions/
ここは津波が何度も行きつ戻りつしたので大変な化学汚染があるのですが、十分な対処をしないまま漁業を再開した事情があり、ほとんど報道されていません。おそらく地元漁業への風評被害を懸念して報道しないのでしょう。

・神奈川県内の市町村など一般廃棄物焼却施設における焼却灰の測定状況
http://www.pref.kanagawa.jp/uploaded/life/335156_439612_misc.pdf
※ 昨年7月頃、当時の江田五月環境大臣が全国の自治体に「焼却灰の放射能汚染を検査しなさい」と一斉に号令を出して検査させたもの。首都圏の場合、被災地がれきよりも地元のごみ問題のほうが先決事項であることに気づいてもらう狙いで配布しました。上記のリンク先は神奈川県庁ですが、各自治体でもおそらく同じようなリストがあるはずです。探してみてください。

・川崎市が行った、阪神大震災と新潟中越地震における広域処理の報告書
 ※過去の例に学ぶという意味で。

・署名運動を行っていれば、署名用紙
・勉強会アンケート

・他に、議員三人の講演があり、それぞれレジュメを持参頂いたので、それを配布しました

チラシの印刷ですが、だいたい公共施設・公民館みたいなところ(うちは”かながわ県民活動サポートセンター”というところで刷りました)で安く刷れます。一枚1円程度。コピー用紙もだいたい1枚1円程度です。

このがれきの広域処理問題は理解するのが難しいです。理系の知識だけでなく、法律など社会科の知識が必要とされます。特に小さなお子さんを抱えるママさんたちは、食べ物の放射能汚染に気をつけるので精一杯で、なかなか広域処理の勉強にまで時間がさけません。

まず、難しい問題を身近にひきよせて、かみくだいて説明してくれる人が必要なのかなと思いました。どこの自治体にも、地元のごみ問題に長年取り組んできた議員さんや市民団体がいらっしゃるはずです。その方々にゲスト講演を依頼するのは手かもしれません。


放射能ごみ問題・まとめtsunamiwaste2  at 10:34  | コメント(0)  | トラックバック(0) |  この記事をクリップ! がれき | 神奈川 

特措法に対する日弁連会長声明について

@HEXAGON222さんに、「日弁連が特措法批判のコメントを出しているよ」と申し上げたところ、寄稿頂きました。

 @HEXAGON222
  特措法に対する日弁連会長声明について
 
早速日弁連による放射性物質汚染対処特措法批判を見ました。その要約と批判的読みをご披露します。
 
特措法についての日弁連意見書骨子
1 放射性廃棄物の埋め立て処分に当たって許容される放射線濃度;従前通り100Bq/kgとせよ
① 2011.6 8000Bq/kg以下まで許容した
② 2011.8.31 8000Bq/kg超100,000Bq/kg以下をも許容した
 上記は許されない
→「 特に、8000ベクレル/kgを超える焼却灰等については、その移動・保管の際に一般公衆の被曝線量限度である1mSv/年を超えるおそれがあり」と指摘する。
 ここでBq/kgを、放射線基本法の大原則である1mSv/yearに換算している。ようやく原則が見えてきた。
2 特措法を適宜見直し、新法制定への検討をせよ
 「低濃度」汚染廃棄物を廃棄物として市町村又は排出事業者を処理主体とすると定める。すなわち、廃棄物処理法に基づいて行えとするが、これには放射性物質の取扱を適正にできず、無理がある。
 となっています。突っ込みの足らない、インパクトのないものですね。 
 
要点は、やはり、廃棄物だけで  8000ベクレル/kgを超える焼却灰等については、その移動・保管の際に一般公衆の被曝線量限度である1mSv/年を超えるおそれがあるとする部分。
 しかし、これがどのようにして日本の放射線規制法規体系に違反するかの指摘がありません。

 私は、それでもなお、宇都宮先生になって日弁連は変わったな、と評価しています。


放射能ごみ問題・まとめtsunamiwaste2  at 00:21  | コメント(0)  | トラックバック(0) |  この記事をクリップ! 法律 | がれき 

がれき焼却推進に見られる国と地方自治体の関係

さて、また@HEXAGON222さんの寄稿です。今度は地方自治について、つっこんだ話。

私の友人も「地方自治はこの十年ぐらいでおもしろくなったんです。地方自治体がやれることが増えた」と言っていて、山本節子さんの『ごみ処理広域化計画』でもその新しい地方自治の話が出てくる。
えらいマニアックな話になってきましたが、私は興味深く読んでいます。
 
  @HEXAGON222
がれき焼却推進に見られる国と地方自治体の関係 

1 がれき焼却をするかどうかは地方自治体が自らの判断で決めることである
 
①大原則 地方自治体は、自らの権限と責任において、住民の福祉の増進を図るために、事務(仕事)を行うのであり、例外を除いて、国や都道府県(市町村の場合)あれこれ関与されるものでない。
 地方自治法  第一条の二  地方公共団体は、住民の福祉の増進を図ることを基本として、地域における行政を自主的かつ総合的に実施する役割を広く担うものとする。 
 
 2  国は、前項の規定の趣旨を達成するため、国においては国際社会における国家としての存立にかかわる事務、全国的に統一して定めることが望ましい国民の諸活動若しくは地方自治に関する基本的な準則に関する事務又は全国的な規模で若しくは全国的な視点に立つて行わなければならない施策及び事業の実施その他の国が本来果たすべき役割を重点的に担い、住民に身近な行政はできる限り地方公共団体にゆだねることを基本として、地方公共団体との間で適切に役割を分担するとともに、地方公共団体に関する制度の策定及び施策の実施に当たつて、地方公共団体の自主性及び自立性が十分に発揮されるようにしなければならない。 
 
地方分権一括法により、機関委任事務及びその他従来からの事務区分は廃止され、かわって地方公共団体の事務は法定受託事務自治事務に再編成された。法定受託事務には自治事務に比して国(都道府県)の強力な関与の仕組みが設けられているが、自治事務と同様に地方公共団体の事務であり、「受託」という名称に関わらず、国や都道府県の事務が委託の結果、地方公共団体の事務になったと観念されるわけではない。
 
かつての機関委任事務における国の包括的指揮監督権は否定され、地方公共団体は法令に抵触しない限りで条例を定めることができる。ただし、自治事務においては原則設けられない国の権力的関与が基本類型として認められており、特に代執行手続きについては基本的に機関委任事務のそれをほぼ踏襲している。
 
法定受託事務については、できる限り新たに設けることのないようにするとともに、既に法定受託事務とされたものについても、地方分権を推進する観点から検討を加え、適宜、適切な見直しを行うものとされている(地方分権一括法附則第250条)。

2 がれきを焼却するかどうかは、市町村の胸先三寸。
 廃棄物処理法の事務:自治事務である
 廃棄物処理計画の策定、一般廃棄物の収集、運搬、及び処理は自治事務であると明記されている。
 従って、国は、低濃度放射能汚染がれきの焼却について、地方にあれこれ権力的関与をすることができない。
 →だから、住民説明会において、環境省の役人は、次のように答弁せざるを得なかった。
(黒岩):法的根拠については、環境省から答えてもらいます(「自分で答えろよ!」「答えられないのか!」)。受入れ自治体と協定のようなものは結んでいません。

(環境省)今回の、災害廃棄物の広域処理は……根拠法はありません。廃棄物処理法に沿って……(小さな声でもごもご)。100ベクレルが原子力規正法のクリアランスレベルだということはその通りで、今のような事態を想定していなかった。
H23法律110号において、推進勢力は、でき得れば、地方自治体に 低濃度放射能汚染がれきの焼却を強制したかったのであろうが、憲法から直接の授権を受けた地方自治の基本法である地方自治法において、上記の通り、理念が明確に示されているため、誰の目にも明白な憲法違反である焼却強制を条文化できなかった。

2012/02/10 13:43:36
【資料】災害廃棄物処理に係る広域体制整備の手引き  環境省(平成22年3月)  http://t.co/gK4dGpSh 震災前に作られたもの。基本的な方針のみで具体的な法整備はまだ示されていない #瓦礫 

環境省が市町村の背中を押して焼却を進めさせる法律としては、H23法律110号特措法廃棄物処理法なのだろう。それ以外に法律整備をしようとは考えにくい。立法のいきさつとしても、  H23法律110号特措法は、その構想段階では、環境省が蚊帳の外に置かれていた代物ではないかと感じている。
 
だから、H23法律110号においては、第4条において、「地方公共団体は、事故由来放射性物質による環境の汚染への対処に関し、国の施策への協力を通じて、当該地域の自然的社会的条件に応じ、適切な役割を果たすものとする」程度に定めるにとどまった。
なお、「ものとする」は義務付けであり、法律解釈としては、「ねばならない」に変わりがない。この法律では、他の箇所においては、「ねばならない」が連発されている。ここらへんは笑えるところ。

この法律上の障害をブレイクスルーしようとして、本質的に、A市町村の仕事をB市町村にやらせるということを、普段市町村に指導的役割を果たすとされる都道府県を巻き込んであたかもナショナルなこと――「絆」――にしてしまおう、というのが、広域処理にあると私は見ている。2000近い市町村同士の関係を調整するなど、無能な環境省にはまるでムリ。だから、このような枠組みを作ったのであろう。
 
しかし、補助金は国→都道府県→市町村という順序で流れてくる。また、補助金が多い道府県ほど、総務部長、財政課長、企画課長といったポストの人材を国から受け入れる傾向が強い(市町村もまた同じ)。この人的支配関係を国は巧みに使おうとしている。
そしてまた、推進勢力は、原発見直しであったはずの黒岩知事さえ変節させてしまった。

3 今は政治の戦いをするとき

 行政はこのようなもの。
 行政と法文の細かい解釈合戦をしても勝つ見込みは極めて少ない。弁護士を脇に置いても余り強力な効果を期待できない。だから、行政とは、仕組み(自治事務であること)や哲学(憲法理念と違うことを言うな)で戦おう。
汚染がれきを焼却するかどうかは、政治的決定になっている。都道府県や市町村の部課長限りで決められる問題でない。今や部課長が単なるイエスマンになっている。トップダウンである首長の決断に最も強い影響力を与えるのは、次の選挙にどれだけ票を取れるかという政治算術である。これに極めて大きな力を持つのが、地方有力者である。すなわち、町会長であり、自治区長である。


放射能ごみ問題・まとめtsunamiwaste2  at 23:56  | コメント(0)  | トラックバック(1) |  この記事をクリップ! がれき | 法律 

広域処理 法的攻め方

再度、@HEXAGON222さんから寄稿頂きました。ご紹介します。
@HEXAGON222
広域処理の法的攻め方 
1 法律用語又は行政用語としては、固まっていない。
 福島原発事故ジャーゴン(業界用語)かもしれない。

事務を共同処理する:東京23区が人事厚生事務組合を作るなど。
がれきの場合には、発生元のA市町村のがれきについて、国が後押しして、B市町村に処理をしてもらう。これが、マスコミで言われるところの「広域処理」に当たるような気がします。
すなわち、個別市町村と個別市町村の関係で、自分のがれきを処理できない市町村が他の市町村にやってもらうということ。

2 問題は、広域処理ができるかどうか。
 地方自治法は、当該地方自治体限り以外で、事務(仕事)を処理することについて、いくつかの形態を定めています。いずれも、手続が面倒です。

事務組合方式:東京特別区の清掃事務組合のように、地方自治体の事務(仕事)を共同処理する。

広域連合: 広域連合は選挙管理委員が置かれるなど権限が強くなっている。広域連合の長は広域連合長と呼ばれる。例としては、後期高齢者医療制度に関する事務についての都道府県の区域ごとにすべての市町村で構成される広域連合。

事務の委託:  (地方自治法を抜粋します) 
第二百五十二条の十四  普通地方公共団体は、協議により規約を定め、普通地方公共団体の事務の一部を、他の普通地方公共団体に委託して、当該普通地方公共団体の長又は同種の委員会若しくは委員をして管理し及び執行させることができる。 
2  前項の規定により委託した事務を変更し、又はその事務の委託を廃止しようとするときは、関係普通地方公共団体は、同項の例により、協議してこれを行わなければならない。 
(事務の委託の規約) 
第二百五十二条の十五  前条の規定により委託する普通地方公共団体の事務(以下本条中「委託事務」という。)の委託に関する規約には、次に掲げる事項につき規定を設けなければならない。 
一  委託する普通地方公共団体及び委託を受ける普通地方公共団体 
二  委託事務の範囲並びに委託事務の管理及び執行の方法 
三  委託事務に要する経費の支弁の方法 
四  前各号に掲げるもののほか、委託事務に関し必要な事項 
現在国ががれきの広域処理として進めている方式は、地方自治法上できるのか、という問題に突き当たります。

すなわち、廃棄物の処理は、その財源を、当該自治体の住民負担(処理受益者負担を導入している自治体もあるだろうが税が圧倒的である)によって行っている。
 他の自治体で発生した廃棄物(がれき)を、処理を頼まれた自治体の住民負担で行うことは、地方自治法、地方財政法違反であることは明白である。
 →その点からも国は、がれき焼却について上乗せ手数料を払うように働きかけているのだろう。
 
この違法性を突くのは良いでしょうね。そして、がれき処理を請け負った自治体に追加負担が生じたとして、監査請求をするのも良いでしょうね。

3 廃棄物処理法と放射性物質がれき焼却特別措置法の関係を整理した
因みに、廃棄物処理法放射性物質がれき焼却特別措置法(国はあわてているようで、法律略称が定まっていないようです。H23法律110号)における廃棄物という、がれき処理の役割分担を整理してみました。

 廃棄物処理法抜粋
  廃棄物  ごみ、粗大ごみ、燃え殻、汚泥、ふん尿、廃油、廃酸、廃アルカリ、動物の死体その他の汚物又は不要物であって、固形状又は液状のもの(放射性物質及びこれによつて汚染された物を除く。)をいう。 
 
廃棄物は次の3つに分けられる

一般廃棄物  一般廃棄物 とは、産業廃棄物以外の廃棄物をいう。 
 
特別管理廃棄物   この法律において「特別管理一般廃棄物」とは、一般廃棄物のうち、爆発性、毒性、感染性その他の人の健康又は生活環境に係る被害を生ずるおそれがある性状を有するものとして政令で定めるものをいう。 

産業廃棄物  「産業廃棄物」とは、次に掲げる廃棄物をいう。 
一  事業活動に伴って生じた廃棄物のうち、燃え殻、汚泥、廃油、廃酸、廃アルカリ、廃プラスチック類その他政令で定める廃棄物 

二  輸入された廃棄物(前号に掲げる廃棄物、船舶及び航空機の航行に伴い生ずる廃棄物(政令で定めるものに限る。第十五条の四の五第一項において「航行廃棄物」という。)並びに本邦に入国する者が携帯する廃棄物(政令で定めるものに限る。同項において「携帯廃棄物」という。)を除く。)
ここでは、放射性物質及びこれによって汚染された物を廃棄物でない、としています。 

② H23年法律110号まとめ
  環境省の「概要」から。青字部分が私の解釈。
① 環境大臣は、その地域内の廃棄物が特別な管理が必要な程度に放射性物質により汚染されているおそれがある地域を指定。この地域の廃棄物の処理等に関する計画を策定する。
⇒汚染のおそれある地域の全ての廃棄物の処理は、廃棄物処理法によらず、放射性物質環境汚染特別措置法によって、国が、行うことになる。

② 汚染指定地域外においては、環境大臣は、廃棄物の内、基準超の放射性物質汚染を指定。
基準超の廃棄物の処理は、廃棄物処理法によらず、放射性物質環境汚染特別措置法によって、国が、行うことになる。
基準以下の放射性物質汚染の廃棄物は、廃棄物処理法によって、同法に定められた者がこれを行う。←これが、国が押しつけようとしている汚染がれき焼却。 
4 関連情報を差し上げます

神奈川県の住民説明会と思われるものでの質疑です。質問者は、がれき受け入れ側の自治体が、なんで、他の地方自治体の処理すべき事務をできるのか、という趣旨でしょう。環境省の担当者は、不備を認めています。

東京都は基本協定を結ぶとしていますが、仮に基本協定を結んだとしても、それだけで地方自治法上適法であるかについては、大いに異論があるでしょう。
 
この場合、当該がれきの受け入れで、受け入れ側自治体に支払われた委託料が、これによる生じた追加財政負担(当然焼却場の建物設備の償却費、人件費、修繕費など全部を含む)以上であるかどうかとのことが本質的問題として残るでしょう。
もちろん、放射法汚染による被害は、不可逆的であり、金銭に換算できないでしょう。

H23法律110号は周到にして緻密な法律でしたが、チタンの盾に追加の穴が開いていましたね。

がれき広域処理 ブログ  http://wonderful-ww.jugem.jp/?eid=414

※tsunamiwaste注―@HEXAGON222さんの原稿では山本節子さんのブログ記事が引用されていましたが、既報ですので割愛します。
環境相 がれき広域処理改めて訴え(2012.1.28NHKニュースより)  2012-01-28 20:47:08 
 
細野環境大臣は、被災地の自治体で最も多くのがれきが発生した宮城県石巻市を訪れ、がれきを被災地以外で受け入れる広域処理への協力を改めて全国に訴えていく考えを示しました。

被災地では、岩手、宮城、福島の3つの県の沿岸部だけでも2200万トンを超えるがれきが発生しま したが、10か月半がすぎても仮置き場に運ばれたのは70%にとどまり、その後の焼却などの処理も進んでいない自治体が多く、復興の妨げになっています。

このうち石巻市は、被災地の自治体で最も多いおよそ638万トンのがれきが発生し、仮置き場に運び込まれたのは全体の4割ほどに留まっています。細野環境 大臣は、仮置き場の1つを視察し、同行した亀山市長から、市内に26か所ある仮置き場はいずれもほぼいっぱいで、今後被災した建物の解体が進むと運び入れ るスペースが足りないことなど、深刻な現状を伝えられました。

がれきを被災地以外で処理する広域処理を巡っては、複数の自治体が受け入れの検討を表明して いますが、住民などの反対で、東北地方以外で受け入れているのは、いまだに東京都だけです。細野大臣は、みずからがれきの放射線量を測定し、1時間当たり およそ0.05マイクロシーベルトであることを確認し、安全性を強調していました。

このあと、細野大臣は、宮城県の村井知事と会談し、県内でがれきの処理 を可能なかぎり進める一方、広域処理は国と県が一体となって取り組んでいくことを申し合わせました。細野大臣は、記者団に対し、「国民一人一人に被災地が 今も深刻な状況であることを理解してもらえれば、広域処理も進むはずだ。国が努力する余地も十分あり、しっかりとやっていきたい」と述べ、広域処理への協 力を改めて全国に訴えていく考えを示しました


放射能ごみ問題・まとめtsunamiwaste2  at 23:08  | コメント(0)  | トラックバック(0) |  この記事をクリップ! がれき | 法律